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2007年1月

中国ミサイルで人工衛星撃墜

中国ミサイルで人工衛星撃墜

 1月17日、中国は中距離弾道ミサイルで人口衛星を撃墜することに成功したと発表した。これに対し、アメリカ及び旧西側諸国は一斉に反発し、宇宙の平和利用に反するとしている。
 この話を聞いて、宇宙戦争の時代到来と考えたのは私だけだろうか。
 もともと、アメリカは宇宙を戦時利用はしないものの、防衛利用や戦略利用している。偵察衛星ランドサットの存在は非常に有名であり、その撮影内容が、GOOGLEのGOOGLE EARTHとして役立っていることは、インターネットをしている人の多くが知るところである。地球上いかなるところの映像も入手できるとあって、ビジネスに、プライベートに役立てている人は少なくない。
 では、自分の個人の自宅をそのソフト「ブロードバンド」でみてみよう。多少画像は荒く、また上空からの写真であるために、普段見慣れた画像ではないにしても、自宅の写真やその周辺の写真を人や車の形がわかるくらいまで接近してみることができる。ビジネスには便利だが、その感覚で偵察されているとすれば大変なことである。
 この偵察衛星により、昨年2006年の7月の北朝鮮の核ミサイル発射情報や核関連施設情報が日本のような情報のない国でも入手できるのである。映画007が話題になっているが、現代のスパイは、当然情報部のジェームスボンドのような人もいるであろうが、初期段階のほとんどはこれら偵察衛星であろう。人間が行うのは、工作であり偵察、諜報は機械が行うようになってきている。
 さて、これが逆にみられている方になれば、たまったものではない。
 かくれて、またはそのつもりがなくてもなるべく隠したい情報や、気を張っていない日常を誰かに垣間見られていることはあまり愉快なことではない。当然に、プライヴァシーの侵害ということになるであろう。
 個人同士であれば、プライヴァシーの侵害はそれなりの犯罪になるが、国家間となるとなかなかそう言うわけには行かない。国家機密が漏れるということになる。
 同時に「見える」ということは直線的な武器で攻撃が可能ということを意味する。要するに、偵察衛星に武器、それがレーザー光線のようなものなのか、ミサイルのようなものなのか、はたまたまったく想像もつかないみたことのないものなのかは不明であるが、その武器を搭載していれば、当然に無防備な状態な施設や人に対して攻撃が可能ということになる。
 特に、相手方がみていない、警戒していない状態での攻撃、我々日本人はこれを「不意打ち」「奇襲」というが、この攻撃は最も効果が大きく、相手に与える被害が大きい。このことは真珠湾攻撃で一時的とはいえ復活不能と思われるほどの被害を与えられたアメリカが最もよくわかっている。
 余談であるが、真珠湾攻撃は奇襲攻撃というだけが成功の否決ではない。戦略的に太平洋戦争の契機となったこの戦いは、大日本帝国海軍の勝利に終わるのであるが、当時新兵器であった航空機の活用と、その戦略的運用。そし個々のパイロットの技術と訓練。そして、今回の主題となっている諜報と情報に判断による無防備な状態に対する攻撃が効を奏した。もちろんその開戦については、最終的に日本の敗戦いつながる結果になるが、真珠湾攻撃だけをとらえれば、成功したものであろう。
 さて、中国は、この衛星について地上からミサイルで撃墜破壊を行ったことを明らかにした。このことは二つの中国の技術を立証する。一つは中国において宇宙に浮かぶ人口衛星まで届くミサイルを打ち上げる技術があること。もう一つはその人口衛星の所在地を正確に地上にいながら確認できることである。
 俗に大陸間弾道弾ミサイルとは、地上で発射したのちに大気圏外にでて、そこから標的に向かって落下する。一度大気圏外にでることにより、地上レーダーの網をかいくぐり途中で撃墜されることなく標的を破壊する機能を持つ。現在の飛行物体に関するレーダーは飛行機の位置を把握するために設定されている。これは直接レーダー電波を充てた販社と大気圏層の反射を利用して三次元的に位置を把握するのが一般的である。このレーダー網をかいくぐるということは、大気圏外にでるか、レーダーの直接電波が届かない超低空飛行または大きな物体の影に隠れる方法により標的に近づくしかない。敵に位置を把握されれば確実に攻撃を受ける。攻撃を受けずに相手を攻撃するには、この方法しかない。
 大陸間弾道弾ミサイルは、そのような意味で宇宙開発、正確に言えば宇宙ロケット技術によってその成果が確認される。
 一方人工衛星の位置の把握。これは、当然に天体望遠鏡で行うのではない。とはいえ先に述べた飛行体レーダーによって行われるものでもない。宇宙専用のレーダーサイトと地球の周りを回っている人工衛星の速度を計算して、ミサイルが届く時間の位置を正確に把握する技術力があるということである。
 要するに、それまでのアメリカの戦略である、まったく無防備な状態で諜報偵察を行い、攻撃に際しては奇襲を行うということが、逆にその前提で先に偵察衛星を打ち落とすだけの技術力を中国が持ったということを意味する。これは、大気圏外でアメリカと中国が武力行使をするということを意味する。ようするに宇宙での戦争が可能になったのである。
 このことによって、当然にアメリカは対中国の戦略を根本的に見直さなければならないことになる。要するに、偵察諜報の形式から米中開戦後の宇宙戦略までを、衛星が破壊されるという前提で考え直さなければならないであろう。特に、開戦後の諜報活動は、中国は華僑組織があり、各国で根付いているのに比べ、アメリカは全世界的な民族組織が存在しない。当然に宇宙開発や科学、軍事力「各地の基地設営租借」によって情報を得られるものの、華僑組織のような、地元に根付いたコアな情報を得ることはできない。そのうえで人工衛星という「目」を失った場合、はなはだ不利な条件を強いられることになる。
 1月24日のブッシュ大統領一般教書演説において、以前「悪の枢軸国」と名指しした北朝鮮戦略の内容が非常にあやふやで抽象的で、かつ弱気であったのは、今回の中国の宇宙戦略と完全に無関係ではない。
 「アメリカが咳をすると日本が風邪を引く」といわれて久しい。対中国貿易が年間4兆円い届く勢いになったとしても、日本はまだまだアメリカの影響下であることは間違いがない。現時点になって、戦略的に中国の陣営になることは不可能である。今回の中国の宇宙戦略とそれに伴うアメリカのアジア戦略の変更によって、日本は今までと違った日米関係、日中関係を構築しなければならない。

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不二家事件について

不二家シュークリームの件

 10日。不二家は自社の販売するシュークリームの中に賞味期限切れの牛乳を使用したことを発表し、その後、洋菓子の販売をストップした。フランチャイズ企業に対する休業保証と、販売損失、廃棄損を含めて数十億といわれ、この販売休止の期間にもよるが、信用回復まではかなりの期間とかなりの経費が必要になると予想される。
 さて、しばらくなりをひそめていた「賞味期限切れ商品」や「異物混入食品」が、今回の不二家と、ミスタードーナツの異物混入の二つの事件で再燃する勢いである。
 そもそも食品の事件としては、雪印食品や雪印乳業の食肉偽装事件などが端を発し、雪印ブランドが消滅するという事件が発生した。この雪印の場合、食肉偽装という、輸入食品を国産と偽って販売し、補助金を搾取するという、食品の品質とは直接変わりのない事件と、牛乳の賞味期限を偽って販売するという食品の品質に直接関係のある事件の二種類が存在する。
 食品会社が事件を起こすと、どうしても食材の安心ということにつながるが、補助金詐欺など、食品の品質に関係のない事件に関しては、特に食品会社だからといって特質すべき問題ではない。ほかの業種でも十分にあり得ることである。
 社会的に問題があるのは、扱っている商材が食品であるということから、食品そのものの品質に問題があるとされる事件である。今回の不二家事件などは、まさにそのものであろう。
 さて、大きな問題になる場合は、一つのキーワードがある。それが「隠蔽」である。現在新聞市場には「おわび」と称したリコール広告が数多く発表されている。その多くはマスコミで事件として発表されていないものばかりである。この中には当然に食品のリコールも少なくないし、パロマや松下で問題になったガス器具、三菱自動車で問題になった自動車やタイヤなども含まれる。
 しかし、これらは社内の自主的な調査により、自主的に発表をしたものである。そうなると、なかなか批判をしにくい。
 実際に問題になるのは「知っていながら告知しなかった」という事実、つまり「事故の可能性があるのに知らせなかった」ということである。このことは防ぐことのできる事故を見過ごしたばかりでなく、同様の事件による拡大被害を予期させるということになり、その企業としての社会的責任をまっとうできないということになる。 
 では、なぜそこまでのリスクがありながら隠蔽工作をするのであろうか。ここには大きな理由が三つある。一つには慣習、一つには隠したことが明らかにならないという自信、そして債権者や株主からの避難である。個別にいえばもう少しあるかもしれないが、だいたい、どの企業でも共通しているのはこの三種類の理由であろう。
 一つ目の慣習は、経験と慢心によるものである。その経験と慢心には根拠がないことが多い。また、このことは食品会社でなくてもだれでもこの「経験と慢心」は存在する。たとえば電車やバスなどの公共交通機関の優先座席、最近優先座席近辺では心臓疾患の顧客のために携帯電話の電源を着るように言われている。飛行機などもそうである。しかし、その近辺で電源を切らない人が多い。飛行機の中でも電源を切らない人がいることがある。これは「自分一人くらい電源を切らなくても大丈夫」「優先座席の人が電源を切らないくらいで死ぬはずがない」といった、経験と根拠のない自信がある。そして、それが根拠のない自信であるということも認識しないことが少なくない。実際に、私も毎日電車に乗っているが、酔っぱらい以外前で倒れている緊急の患者をみたことがない。そうなると、いつの間にか「過剰に電話の電源や電磁波に恐怖を与えているだけでないのか」「実際は別で何か理由をつけているのではないか」というような感覚になってしまう。
 要するに、はじめのうちは注意していても、いつの間にか大丈夫と思って何とかなってしまう。その馴れがいつの間にか大きくなって事件になる。
 今回の事件も同じである。賞味期限切れの牛乳を使った。ここに故意があるかどうかわからない。しかし、一日くらいならば問題ないという勝手な判断が出てきてしまう。また、結果として事故事例がなければ、わざわざ発表する必要がない。そもそも、食べて消えてしまっているものに補償をすることもできない。ならば、「ばれないことだし」発表するのはやめようという判断になる。
 また、その事故が起きないという確信も彼らの中にある。牛乳の賞味期限がきょうだとしても、加工食品は加工日から6日となっている。つまり、今日で賞味期限切れになっている牛乳を使ったシュークリームも6日先まで食べることができる。本来であれば、牛乳の賞味期限に合わせて、今日が賞味期限のはずなのに、加工によって賞味期限が伸びるという減少が起きる。
 このことは不二家に限ったことではない。スーパーマーケットの総菜など、賞味期限ぎりぎりの肉や野菜を使って総菜として販売している例は少なくない。だから、インショップの弁当店に比べて総菜が安い値段で提供できるのだ。
 そのような根拠のない確信、つまり慢心と、これまでそのように加工していても事故がなかったという経験、そして、今回の事件も事故にならないだろうという経験によって隠蔽が発生する。
 次に、明らかにならないという自信。
 要するに、食品、商品事故が起きなければ外部から調査されることはない。また、食品の場合、流通過程や保存方法などによって商品の品質劣化の速度が変わる。
 要するに、ごく少数の事故が発生したとしても、それがイコールで製造者の欠陥と結び付けられるわけではない。要するに少数の事故であれば、「保存方法が悪かったのではないですか」などの応対と少々の「見舞金」でことが足りる。
 現に、今回の事件も内部告発があったことによって初めて明らかになったものであり、それまでは外部の者は一切わからなかったし、自己はなかった。今回の事件発生から発表までの2カ月間は、だれもが不二家の洋菓子が不良品であろうとは創造だにしなかった。また、対象商品はすでに賞味期限切れで処分されているか、またはすでに消費され、胃袋の中に消えているのである。ようするに、継続しているということは別にして、少なくとも11月製造のシュークリームで今後事故が発生することはない。
 また、内部告発があったとしても、本社まで影響するとは限らない。一工場や一営業所、または一個人の犯罪的行為として認識される可能性も少なくない。今回の事件のように社長の引責辞任まで発展するということは、組織的、継続的に行われていたということが、文書などの資料によって明らかにならなければならない。そうなる確率は非常に少ないといえる。
 そのうえ、縦組織がしっかりしている、または、社員の会社への依存度が高いということになれば、最終的には内部告発をしても損するのは従業員ということになり、当然に従業員が自分で自分の首を占めることはしないであろう。
 また同族経営というのも一つの確信につながる。要するに社内派閥ができにくい。社長の記者会見でもあったが、アットホームな社風は、そのまま反乱分子を包み込んでしまうということを意味し、社内対立ができにくい。つまり、上下関係の対立以外に対立はなく、その対立が従業員本人の首を占めることになれば、従業員同士の相互の監視体制が生まれ、内部告発は出にくい。
 今回の内部告発者は、その中に該当しない。一度退職してパートタイマーで働いている従業員が内部告発者である。要するにそこまで目が回らなかったのか。またはパートタイマーにも犯罪行為を受け入れる「愛社精神」が根付いていると思っていたのか。
 最後は債権者や株主からの避難。これは開設するまでもないだろう。人間誰しもそのような傾向はあり、そして会社の社長であればなおさら存在するプライドが、人間から理性と正直さをなくしてしまう。
 いずれにせよ、これらの落とし穴はどの企業でも持ち合わせているばかりでなく、人間ならば当然に持っている感情である。これらをいかに制御するかが企業の社会的責任というのは簡単である。しかし、事故も起きていない事案について罪を告白し、社会の避難を一身に浴びる勇気がないというのも理解できる。当然に、その立場にならなければわからない感情もあるだろう。
 消費者としては、これは企業が人間の集合体である以上、必ず起こりうる事件と認識し、同時に不二家特有のものではないと考えておく必要がある。雪印の事件のときに社内基準を制定した企業の中に不二家も入っている。
 また、これらの事件を教訓に内部告発者の保護の法律もできている。しかし、なかなか組織ぐるみの犯行が出てこないばかりか、企業によっては文書管理規定などの社内の締め付けを厳しくしている。それは社内犯罪を出さないためでなく、個人情報保護法などを名目に社員と情報の締め付けを厳しくしている。
 我々消費者は、これらの内容をみながら、企業を正しく評価する「目」を養わなければならない。自分の安全は自分で守る時代が来ているが、その安全は、食品などにも適用されている。

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あけましておめでとうございます

皆さんあけましておめでとうございます。

 めでたく本日仕事始めになりました。三賀日日中も何かと電話などもありましたが、あまり仕事をしなかったというよりは、やはり仕事にあまり意識が行かなかったので、なんとか、今日から新年気分を一掃しようと思っております。

 ところで、本日は、まぐまぐ!( http://www.mag2.com/) から「國會新聞編集次長の未掲載記事とニュース解説」というメールマガジンで2007年の大胆予想を披露していますので、よろしければまぐまぐ!から申し込んで読んでみてください。あまりに恥ずかしい予想なので、今回はメールマガジンだけにしています。

今年もよろしくお願いします。

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