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再度、日米同盟危機を招く普天間と菅首相の発言 (3 完結) 沖縄負担軽減と首相の器

再度、日米同盟危機を招く普天間と菅首相の発言

その3(完結)

 第三のの論点にうつる。「沖縄の負担軽減」である。
 普天間の基地問題における、というよりはそれ以外、たとえば嘉手納なども含めて、「沖縄の負担軽減」は日本国政府として考えなければならない状況であると考えられる。基地があることと、地元の生活を護るということは、少なくとも平時において両立すべき問題であると考えるからだ。
 問題は、「地元の人」が本当に「地元の人」なのか?という疑問点と、「安全保障」という国家的大事と「地元の保障」という県民レベルの話を同じ土俵で話して島てよいのかという議論の環境の問題であると考えられる。「外交問題」と「県民の生活レベル」とでは、話のレベルが違う。もっといえば、「沖縄県民の生活の重視によって、東アジアもしくは日本国民全体の安全を護れなくてよいのか」という究極の選択だ。この究極の選択には一つのまやかしがある。「平時」と「戦時」を使い分けていないというまやかしだ。しかし、「抑止力」という単語が出てきた時に、その究極の選択は「まやかし」ではなくなってしまうのである。
 この問題は「沖縄県民と米軍基地の共存の是非」ということに他ならない。要するに「米軍基地を出す(なくす)」「沖縄県民を出す(なくす)」「できる限り共存する」という三種類の解決策以外にはないのだ。
 中国などの社会主義国は、「接収」という法律があり、国が必要とした場合には、国民がその資産などを接収されるのだ。北京オリンピックの前、そのような後継は山ほどあった。人が住んでいるにもかかわらず強制的に家を撤去するという光景は山ほどあるし、私が行った時も、家が半分壊されており、壁がなくなって、道路から家の中が丸見えになっている三階建の家を目撃した。そもそも、私有財産を認めておらず、土地に関しては全て「人民の共有財産」つまり「国家政府の財物」という建前であるから、当然に、「その土地の上にあるものを人民政府の自由に排除することができる」という論理は成立する。その中に、住んでいる人の「居住権」などは存在しないのだ。
 日本は、「社会主義国家」「共産主義経済」ではない。そこで、住んでいる人に私有財産が認められており、その中におけるプライヴァシーの権利は憲法上の重要な人権の一つとして扱われている。要するに、「接収」ということは、沖縄の基地の真横であっても難しいということになる。
 では、もちろんそれに合わせた接収に関する法律を作ればよいのであるが、そのようなことは日本国として認められないものであろう。そうなれば、当然に「補助金など不利益部分の補償」という制度以外にはなくなってしまう。戦後、と言っても沖縄返還後のことであるが、日本政府は沖縄県民に対してそのような手段を使って、基地問題を解決してきたのである。民主党政権はそのようなことをせずに、「米軍基地を出す(なくす)」という選択肢を選択することを、前の総選挙で表明した。しかし、それが現実的でないことは、鳩山首相自身が何度も語ったことである。その結果5月末までに、普天間基地を従来の日米合意の通りに「辺野古、キャンプシュワブ周辺に移転することを決めたのである。
 菅直人政権になって、その市兵衛合意を尊重することを表明した。その日米合意は8月末までに移転先や広報などを確認するというもの。当然に、辺野古周辺への移転が前提である。そのことが分かっていながら、選挙戦近くになると「工法などの専門家の議論が終わったからといって、強行に着工するとは考えていない」という発言をするのである。
 沖縄の負担軽減に関し、沖縄県民と基地の関係は、「米軍基地を出す(なくす)」「沖縄県民を出す(なくす)」「できる限り共存する」の三種類しかない。その「共存する」の選択を行った場合の条件として「補償」を行うこととしたのである。本来であれば、その他の負担軽減策をしなければならないが、赤中そう簡単にはできないのである。
 単純に、負担軽減と言っても、その負担軽減は沖縄以外の別なところに負担をお願いするということにしかならない。沖縄の負担軽減は、他の負担増加になるということをはっきりと岩開ければならない。鳩山政権時に言われた鹿児島県徳之島などは、その典型例である。それらに関しても、当然に事前に調整をし、そしてその調整の下に交渉を行い、「できる限り共存」と「補償」ということを組み合わせなければならない。
 いっぽうで、それらの「補償」は当然に国家予算である。国家支出を行うためには、国家支出の中において、補償を出さなければならないが、今、不要なバラマキをたくさん国民に約束して織、選挙対策でバラマキを行わなければならない民主党において、その予算・財源を行うことはできないはなしである。補償を行うのに対しては、それだけの財源を示さなければならない。「補償」を行わずに「理解を求める」といっても、そもそも、基地や演習場が近くなるということは、当然に、その分土地などの資産価値が下がるのであるから、その分の補償は最低限必要であるし、生活権に関しても、補償しなければならない。その財源を出さないで口先だけで何を言っても意味がないのである。
 さて、では、「できる限り共存する」「補償」のセットには、沖縄、沖縄県がへの移転を含めて、必要になる。それ以外の方法を「模索する」ということは簡単であるが、実際のところ、何具体策はないのだ。
 何か具体策があれば、当然にその策がクローズアップされる。「必要悪」とは言わないが、平時には招かざる番犬の、戦時の安全保障を得るために、平時にどのような考えで県民と、米軍基地と、そして、国家の安全保障を調整するかということが最も重要である。

 なお、沖縄の負担軽減という話をするときに、どうしても忘れてはならないのは「反対するという職業の人々」がいることである。
 反対するという職業の人は、何も沖縄の基地ばかりではない。原子力発電所や、身近あところでは、葬儀社や清掃工場などの建設においても、必ず反対を先導する人がいるのだ。それらは「近くにほしくないが、全体としては必ず必要なもの(施設)」に対して、平然と「地域の論理」で反対を行うのである。その反対を行うことによって補償金を釣り上げ、そして、それを勇乳にしている。この人々は国家全体のことを考えていない人である。このような人々をいかに排除し、本当に補償を必要とする人々と交渉を行うのか。その辺が最も大きな問題に成ると考えうr。それによって補償費や解決の速度はかなり大きな違いが出てくる。しいて言えば、国民全体の税や国家の財政、そして、施設の速度ということで損失を与えないようにしなければならない。

 最後の論点に移る。日本の首相による言葉の軽さだ。
 民主党になって、その首相の言葉の軽さがあまりにも多くあった。「秘書が事件を起こしたら、私ならばバッチを外します(議員を辞職します)」とか、普天間基地の移転問題でも「できれば国外、少なくとも県外」というような発言をしていた。「無駄削減と予算の組み替えで16.8兆円の恒久財源」という公約もいつの間にか反故にされている。
 菅直人になって少しは変わるかと期待をしたが、いきなり「消費税10%」が出てきており、その負担が大きくなるとしても、200万円から400万円までの収入の人に「消費税を還付」というふしぎなことをいいはじめたのだ。200万円では13%400万円までの人は国民世帯全体の49%になる。どのようにするつもりなのであろうか。このような数字に関しても、その前のマニフェストに関して御、「言いっぱなし」で「反省がない」のが民主党政権の特徴である。しっかりと自分で出した政策に関して検証し、できなかった部分に関して反省し、そのうえで新たな政策を出すのが政権与党の筋である。どこかが出した政策を後から批判するものではない。それだけ「首相」「大臣」の発言は、非常に大きなものがあるのだ。
 その「発言の重要性」に関する自覚が鳩山前首相も、菅直人首相も全く持っていない。この軽率な発言が、そのまま国際舞台でもどこでも出てしまうことに関して、日本国民は不安に思い、そしてしっかりと監視しなければならない。そのことをしっかりと見ていなければ、とても、話になるものではないのだ。 
 民主党政権は、政権交代をしたら「革命政府」ができたかのような感覚を持っている。どのような発言をしても、ぞして、どのような独裁をしても国民が許すと思っている。日本国民はそんなことは望んでいない。そもそも、民主党に日本国の行政を白紙委任した人などはいないのだ。当然に外交的な約束は継続しなければならないし、発言はしっかりと記録されているの出るから、あいまいでない話をして、誤解を招くようなことにならないように気をつけなければならない。ましてや、はっきりした発言で、国内でコンセンサスの取れていない話をするなどはもってのほかである。消費税の話を民主党内で議論していないということが伝わってくるが、民主党内でできない人が、日本国の首相としてできるはずがない。
 鳩山首相の辞任に関しても、結局は「不用意な発言」「発言の軽さ」ではないのか。菅直人にも同じ内容が出てきてしまっているのではないだろうか。

 このようなことを考えながら「8月にこだわらない」という菅首相の発言が、日米関係においてより一層大きな亀裂にならないように、願うばかりである。
 参議院選挙は、このようなことも論点の一つとして考えなければならないのではないだろうか。

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