« われわれのすぐそばにいる中国のスパイは自衛隊の最高機密を入手しようとしている | トップページ | 百貨店の二月期連結決算で現れた明暗と日本の景気回復 »

「中国の長高度経済成長は終わった」と発言した習近平国家主席の目指すところ

「中国の長高度経済成長は終わった」と発言した習近平国家主席の目指すところ

 突然、日本の政治も外交も落ち着いていないこのようなときに、中国の経済の話を書くと言う事に関して異論があると思う。実際に、外交に関しては一時の油断もできない状況であると「思う」。ここで「思う」と書いたのは、まさに、私自身この文章を数日前に書いているからに他ならない。
 このブログを呼んでいただいている方にはおなじみと思うが、実際に、このような書き出しのときは、私自身は海外に出張しているのである。特に、今回は、この情勢下において韓国への出張であることから、基本的になかなかインターネットの通信も何も不安定であるし、また、私自身ゆっくりと落ち着いてこの文章を書いている暇がないものと思われる。上記に書いたように「思う」となってしまうのは、まさに、この文章が皆様の目に触れるときには、実は北朝鮮を中心にして戦争になっているかもしれないし、またあっという間に終わっているかもしれない。そのことはまったくわからないのである。そしてそのことは、この文章を書いているときにはわからないのである。要するに、事前に書いた文章であるということでご了解願いたい。もちろん、韓国への出張は、今回は北朝鮮に関することも入っているので、その件に関しては後日ゆっくりと皆様にご紹介しようと思う。
 
 さて、その上で今回の内容を見てみたい。中国の習近平国家主席が「博鰲アジアフォーラム」の中で「われわれは超高度経済成長を持続させるのは不可能だと考えているし、それを望んでもいない」と発言したと言うのである。
 昨年、温家宝首相(当時)が、経済成長の8%を維持できないと言うことを四月に発表した。その後中国の経済成長が終わる、または中国のバブルがはじけると言う報道がなされ、そして、中国そのものの経済危機説があげられてきていたのである。もちろん私もその内容を元に「2014年中国は崩壊する」と言う本を上梓したのであるが、それでも温家宝首相の8%の維持ができないということ以外に、中国が公式に景気の後退を認めたものはなかったのである。
 そのままの状態で昨年の11月に中国共産党総書記が習近平に変わり、また、常務委員も変わったのである。そして今年になって国家主席も首相もすべて変わったのである。昨年11月以降、習近平新執行部になって後の中国において景気や中国の経済に関して、非公式にはさまざまな内容があるのであるが、公式に、国際会議において景気の後退を認めるというのは、非常に異例であると言うことがいえる。一方、新執行部になって後も、ロシアとの間に天然ガスの購入の基本契約を結んだり、あるいは、アフリカに多大な投資をするなどのこともあった。公式の場で認めるまでの期間の中国の新執行部の行動と、今回の発表は非常に矛盾する部分もあるし、その内容をしっかりと見なければならないのではないか。特に、景気が後退しているにもかかわらず、軍事費を大幅に拡大するなど、さまざまな内容が出てきているのである。
 その中での異例の対応と言うことについて、しっかりと考えるべきなのではないか。そのように思って、今日はこの内容を考えてみたいと思うのである。

福田元首相、習主席と会談…日中関係直接触れず

 【博鰲=五十嵐文】福田康夫元首相は7日、開会中の「博鰲アジアフォーラム」で、中国の習近平(シージンピン)国家主席と約20分間、会談した。
 習氏が国家主席就任後、日本の首相経験者と会談するのは初めて。福田氏によると、双方とも日中関係については直接言及しなかった。
 福田氏は同フォーラム理事長として、複数の理事と共に習氏と会談。会談後、福田氏は記者団に、日中関係について「なんとかしなくてはいけないという気持ちは(日中)双方、持っているのではないか」と述べた上で、「首脳同士の信頼関係をどうやって高めていくかだ。専門家に任すべきだ」と語り、政府間の交渉に委ねるべきだとの考えを強調した。

2013年4月7日(日)21時39分配信 読売新聞
http://news.nifty.com/cs/domestic/governmentdetail/yomiuri-20130407-00561/1.htm

「中国の超高度成長は終わった」、アジアフォーラムで習主席

【AFP=時事】中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は8日、海南(Hainan)島で開かれた「博鰲アジアフォーラム(Boao Forum for Asia)」で講演し、同国でこれまで続いてきた「超高度経済成長」は恐らく終わっているという見方を示した。
 習主席は20人を超える各国の財界トップらを前に「われわれは超高度経済成長を持続させるのは不可能だと考えているし、それを望んでもいない」と述べた一方、「比較的高度の成長を持続することは可能だ」、「中国経済は良好」との見解も示した。
 習主席は、中国が改革開放政策を採用して以来、年平均9.9%の経済成長を遂げてきたことは「世界の経済成長の歴史の中でもまれなこと」と指摘し、今後も経済が上向きで推移するという楽観的な見方の根拠として、都市化や継続的な産業化、農業の近代化などを挙げた。
 中国の2012年の国内総生産(GDP)の成長率は7.8%と、過去13年で最低だった。2013年の目標は7.5%としている。習主席は、昨年のGDP成長率がこれまでの年と比較し低かったのは「政府が成長のスピードを抑制し、成長モデルの変革を加速した結果でもある」と述べ、「今後は経済政策の焦点を質と効率性に移していく」と説明した。【翻訳編集】

AFPBB News AFP=時事 4月9日(火)8時22分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130409-00000003-jij_afp-int

 まず、この報道二つについて一言言及したい。中国の景気が後退していると言うのは、非常に大きなニュースであり、日本にも大きな影響のあるニュースである。アメリカ系の通信社であるAFPは、そのことをよくわかっており、その内容を中心に世界の経済を考えての通信を行っているのである。しかし、日本の読売新聞は、習近平の景気後退に関する発言を一切報じることなく、日中関係に関して言及がなかったと言うことしかなかったのである。これは上記の内容を読んでいただいてわかるとおりである。同じ会議同じ場所にいるにもかかわらず、この内容の差は何なのか。読売新聞が意図的にその報道をはずしたのであれば、それはそれで大きな問題であると思う。中国の景気後退を報道したくない何らかの事情または圧力があると言うことになるのであろう。一方、意図的に景気後退に関して「報道の価値がない」と思って日中関係に関してのみを報道するのであれば、読売新聞は、ニュースに対するセンスも、そして中国の国家主席の発言内容による日本または世界的な影響が見えていないということになるのである。ニュースそのものの価値がわからないマスコミが報道していることに関しては、非常に大きな問題である。
 さて、読売新聞の問題は別にして、この内容は非常に大きな問題である。そもそも、習近平がこのような発言をすることの意味を考えるべきである。一つは中国の経済がすでに疲弊しているということである。事実をある程度認めなければ、政治も経済も回るはずが無い。このことは強いて言えば、中国がすでに情報の統制ができない国家になったということが言える。インターネットだけでなく、資本主義化した中国人民の感覚は、いつの間にかアメリカや日本などと同じになってしまい、いつの間にか外子k重の情報化社会と同様になってしまった。もちろんその情報の自由化が現在の中国の繁栄をもたらしたものであるが、逆に情報が自由化したことによって政府そのものの行動も制限されるのと同時に、現在の共産党一党独裁という政治体制に対する不満や矛盾が噴出しつつあるのである。そのことを見れば、現在中国で新執行部隊性になった習近平がそれなりの苦労をしているということは良くわかるのではないか。もちろん、その「苦労」は、共産党一党独裁という矛盾した政治体制と、または国際的に中国が中華思想的なエゴをむき出しにした国際戦略を持ったことそのものに大きな矛盾を科勝てえいる「自業自得」の中にあるのであるが、その政治体制で生まれた執行部がその政治体制を事故崩壊させることはできないのではないか。習近平はペレストロイカを行ったゴルバチョフに離れないのかもしれない。
 しかし、そのことを歩いて度自覚した中国の新執行部が、現在の中国のトップにいるということは、今後の中国の変革を予想させるには十分である。
 今回のフォーラムでは、日中関係や外交関係について多く語られたということはあまり報道されていない。しかし、その内容に関して中国の習近平体制における経済政策の目指す方向性の一端が見えたということは間違いが無い。そしてその中に、徐々に経済的にも発言的にも力をつけてきた中国の民衆が非常に大きな影響力とプレッシャーを執行部にかけており、その内容が国際会議での習近平の発言にまで影響しているということが明らかになったのではないだろうか。

|

« われわれのすぐそばにいる中国のスパイは自衛隊の最高機密を入手しようとしている | トップページ | 百貨店の二月期連結決算で現れた明暗と日本の景気回復 »

「経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/115684/57161540

この記事へのトラックバック一覧です: 「中国の長高度経済成長は終わった」と発言した習近平国家主席の目指すところ:

« われわれのすぐそばにいる中国のスパイは自衛隊の最高機密を入手しようとしている | トップページ | 百貨店の二月期連結決算で現れた明暗と日本の景気回復 »