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まだ復興が終わっていない東北被災地の現在

まだ復興が終わっていない東北被災地の現在

 四月になった。あの自身から2年を過ぎた。
 東日本大震災は、千年に一度という地震と津波の被害であり、当時の政府は「想定外」と単語を良く使ったものである。その後、福島第一原発の放射能漏洩事故が発生し、実際にそれまで「日本が」体験したことのない事故が発生したのである。
 しかし、よく考えてもらいたい。地震そのものの被害は非常に大きかったし、津波の被害は甚大であって実際に想定外であったかもしれない。また、日本において原子力発電所の放射能漏洩事故が発生すると言うこともあまり想定されていなかったものと考えられている。しかし、世界を例に取れば、たとえば地震とそれに伴う大規模な津波の被害と言うことでいえば、近年でもインドネシアの北スマトラ島を襲った大規模な津波があり、また、被害規模の大小にかかわらずにいえば、日本国内では北海道の奥尻島の津波被害があり、また、地理沖地震で数日後に三陸沖を襲った津波の経験があった。それどころか、同じ三陸では3月3日に昭和の大津波が発生したばかりであり、「津波の日」として避難訓練なども行っていたはずである。また、放射能漏洩事故は、アメリカのスリーマイル島の原子力発電所の事故はさまざまな資料を入手できるし、また、ロシア(当時はソビエト連邦であったが)のチェルノブイリの事故に関しては、日本からも多くの取材や医療団が派遣され、その記録が残っている。そもそも、原子力発電所の事故とは異なるが、日本は世界で唯一の被爆国であり、その悲惨な歴史から広島も長崎も見事に復興し発展を遂げているのである。
 地震や津波、そして放射能の事故と言う意味においては、日本は近年で「ほぼ同じ内容の」被害を受けたことがないのかもしれないが、一方で、世界の事故事例を例に取れば、当然にそれらに備える必要性や、それらの事故が、規模の大小は別にして存在すると言うことをできていたにもかかわらず、それらの類型化、なたは事故事例を検討すらしていなかったことが「想定外」と言う不思議な単語になった。また、その事故そのものよりも重要な「復興」に関して、日本は大東亜演奏による空襲の災禍からも、また、放射能に汚染された広島や長崎の土地も、そして津波で被害の遭った奥尻島や昭和初期の三陸であっても、また、水害と言う意味では伊勢湾台風などに関しても、見事に復興しているのである。
 しかし、なぜかこの東日本大震災と津波そして福島の原子力発電所の事故からの復興は「遅々として進まない」のである。その件に関する内容を、震災から二年たった現状として報道が伝えている。

震災関連死、7割超が避難疲れ 2年目以降の35人調査

 復興庁は29日、東日本大震災と福島原発事故による避難生活で体調を崩すなどして震災関連死と認定された人のうち、福島県内で震災発生2年目以降に亡くなった35人について分析結果を公表した。「避難生活による肉体・精神的疲労」が25人と原因の7割以上を占めた。調査は死亡診断書などを基に、35人が亡くなるまでの経過を探った。「避難生活による肉体・精神的疲労」のほか、「避難所等へ移動中の肉体・精神的疲労」も。

共同通信 2013年03月29日21時20分
http://news.livedoor.com/article/detail/7547747/

「早く漁をしたい」福島の漁師いらだち 食品中の放射性物質 新基準1年

 福島県いわき市の小名浜港を見下ろす高台。
 県水産試験場に午前8時前、水揚げされたばかりの海産物が集められた。「常磐物」と呼ばれ、高値で取引された魚も少なくないが、今は市場に出回ることはない。放射性セシウムを検査するためのサンプルだからだ。
 「ブランド品だった魚を取れないのが残念でならない」。漁師の今泉安雄さん(56)がつぶやいた。
 福島県沖では41種が出荷停止となっており、それ以外の海産物も漁協が出荷を自粛している。平成22年に3万8657トンあった県内の水揚げ量は震災後、4484トン(昨年、速報値)と9分の1に激減した。
 福島県では新基準(1キロ当たり100ベクレル)よりさらに厳しい50ベクレルという独自ルールを定め、監視を続けている。この日は約30種、60の検体が試験場に運び込まれた。魚体測定室では、職員がアイナメやカレイなどから臓器を1つずつより分けながら計測した。
 試験場の漁場環境部長、藤田恒雄さん(53)は「北米の基準は1200ベクレル。日本の基準は厳しすぎるという見方もあるが、守っていくしかない」。
 県水産課などによると、昨年4月以降、海産物の新基準値超過率は約13%。原発事故後は高い数値が検出されたコウナゴも基準値を下回り、不検出となった。
 県北部の相馬双葉漁協では昨年6月から試験操業を開始。今月29日からはコウナゴの試験操業も始まり、対象はヤリイカやミズダコ、毛ガニなど14種に拡大された。自粛が続くいわき市漁協でも、9月からの試験操業を検討している。
 だが、ヒラメやカレイなど海底に生息する魚種を中心に高い数値が検出されることもある。漁師の佐藤芳紀さん(54)は「原発近くの浅場に行くほど数値は高くなる。安心できる魚を提供したいのだが…」といらだちを募らせる。
 小名浜港に面した観光物産センター。軒を連ねる鮮魚店に並んでいたのは他県や外国産の海産物だった。
 「外国産を売るなんて、こんな情けない話はない。『地物ですよ』と大声を上げて売りたいが、国が安全宣言を出さないと売れないと思う」。直売店の店員、高橋節子さん(68)が複雑な心境を吐露した。
 地元漁師の阿部秋芳さん(64)は「このままでは前へ進まない。5年後には後継者もいなくなってしまう。豊かな海で一日も早く漁をしたい」と語った。

産経新聞 2013年03月30日08時05分
http://news.livedoor.com/article/detail/7548356/

 あえて具体的な「復興が進んでいない」というきじではなく、震災関連死の7割が「非難疲れ」であると言うことと、福島で漁ができない漁師の話を紹介した。
 震災直後は「助かった」と言うことが最も大きな内容であった。その後に、失ったものの大きさを痛感し悲しみにくれる上体が出る。これは私が体験した阪神大震災における経験上の話であると考えていただければありがたい。実際に三陸の人々東北の人々がそのように考えているかどうかはまったくわからないが、私の体験上大きな災害に見舞われた人々はそのようになるような気がする。そして、その後に「失われたものの大きさよりも、より大きな希望」を見つけ出すことによって、人間は悲しみから逃れてゆくのである。
 残念ながら、民主党政権の二年間と、まだそのように言ってもかまわないと思うが、その民主党政権の二年間で「失われたものの大きさ」よりも「大きな希望」を作り出すことができなかった。希望が出てこないと言うことは、まさに、悲しみと喪失感の中で毎日を暮らさなければならないと言うことになり、何も自殺ばかりではなく、そのストレスなどによる病気も非常の多く東北では見受けられる。
 もちろん、自民党の安倍政権に変わってさまざまなことが変わると考えられるが、しかし、現時点において、安部政権の予算ができていない以上、現時あはまだ民主党政権の延長上で復興などを行っているに過ぎないわけであり、そのことを考えれば、希望が見えてくるのはもう少し先なのかもしれない。このように考えると「政治上の無策」どころか、再開発の制限などをしていた民主党の「政治上の復興の妨害」は、まさに、被災地の人々の希望を奪い、そして命まで奪った罪悪となるのではないか。
 一方福島の漁に関しては、もう少し複雑な感じになる。こちらは原子力発電所の放射能漏洩と言うことが大きな問題になっており、その放射能漏洩の自己は、現在も「継続中」なのである。その継続中の事故に対して、対策が遅れた分、問題が大きくなっており、その問題は、かなり瞑想してしまったと言ってよい。何しろ、原子力発電所の事故の当初の総責任者である菅直人首相は、「私は反原発」などといって事故そのものの処理を無視し、他の安全な場所の原子力発電所や再生可能エネルギーのことばかりをおおなっていた。「火は小さいうちに消せ」は、災害や事件の処理の鉄則であるが、残念ながら、民主党得に菅直人首相には、そのような考え方も、また災害に対する対処の方法もまったくわかっておらず、単純に市民運動のように事件を大きくし、また拡大し、そのまま放置して無責任に騒いでいるのである。その後を受けた野田佳彦首相であっても、大きくなった災害を収める方法もなく、単純にポピュリズム的に「なんとかなる」と根拠のない発言をしてそのままにしてしまったのである。
 この状態では、現在も継続中の災害にかんして生活や産業の復興が望めるはずがない。安倍内閣には一日も早い復興、少なくとも被災者の人々が希望を持てるような政策を考えてもらいたいものであるが、その道はもう少し先、予算計上後でなければならないのかもしれない。

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