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余りこのことについて書く気はしないが一応日記代わりに日中首脳会談について書いておく

余りこのことについて書く気はしないが一応日記代わりに日中首脳会談について書いておく
 非常にマイナスな題名をつけてしまった。
 本当に全くこの件を書く気がしないので、基本的には、「中身がない」からである。
 一般論として、APECやサミットのような国際会議の中で、その議長国の首脳と参加国の首脳が直接会談をすることは、そんなに珍しいことではない。要するに、そのことをどれほど大きく伝えようが、単純な社交辞令で終わるのは通常である。
 そのうえ、私も大連にいたときに経験しているが、通訳を通して話をした場合は、基本的には、通訳の翻訳する時間があるので、基本的には本人が話す内容は非常に少なくなってしま。直接英語などで交渉を行う人もいるが、その場合も相手方は、母国語でない言葉に対して気を付くので、双方ともに言いたいことが言えず、またニュアンスなどの微妙な内容が全く伝わらないということになる。その状態は、単純に、形式的になってしまう。時間が長くても、その時間の半分以下の内容しか伝わっていないということになり、なおかつ、その内容も微妙なところは伝わらないのである。
 さて、今回安倍首相と習近平国家主席との間で、首脳会談が行われた。
 会談時間は25分、特に、今回は突然に呼び出されての会談であった。
 要するに、事前の準備もなく、突然お呼び出しに応じておっとり刀で出向いて行って会談会場では待たされて、そのまま会談時間は25分、通訳の時間を除けば実質10分である。そんな会談でなにが話されたのか。目いっぱい話したとしても、何かが決まるわけではない。実際にそれくらいの時間で決まるのは、単純な挨拶とお互いの主張、そして、これからどうするかの方向性の確認ができれば精一杯である。通訳を除いた10分を、半分ずつにしても5分、その5分で、相手に理解できるように説明できるのか、それはかなり難しいのではないか。
 日本のマスコミは、その内容を「2年半ぶり」とか「改善の一歩」と書き立てる。はっきり言って菅直人の立ち話外交とあまり変わらない状態であるにもかかわらず、その状態を「席を設けただけまし」というような報道を行うのは、外交そのものをわかっていないのか、あるいは、外交をなめているのか、その報道はあまりにもおかしなものでしかないのである。
日中首脳が約2年半ぶり会談、安倍首相「関係改善への第一歩」
[北京 10日 ロイター] - 安倍晋三首相は10日、中国の習近平国家主席と北京で会談した後、記者団に対し、「戦略的互恵関係の原点に立ち戻って関係を改善させていく第一歩になった」と評価した。
安倍首相は、日中首脳会談について「アジアの国々だけでなく、多くの国々が日中両国で首脳間の対話がなされることを期待していたと思う。そうした期待に応えるかたちで、関係改善に向けて第一歩を記すことができた」と述べた。
また、尖閣諸島などでの不測の事態を回避するための枠組みとなる「海上連絡メカニズム」についても「実施を要請したところだ。実施に向けて、具体的な作業に入ることになると思う」と語った。
日中首脳会談は2012年5月以来、約2年半ぶりに行われた。第2次安倍政権となってからは初めて。
中国外務省によると、習主席は会談で、安定した中日関係は両国にとって利益であり、中日関係の改善は国際社会共通の利益と述べた。また新華社が伝えたところでは、同主席は日本が引き続き平和的発展の道を進み、賢明な安保・防衛政策をとることを希望すると表明したという。
*情報を追加して再送します。
(石田仁志)
ロイター.co.jp20141110
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0IU09S20141110
日中間の様々な関係改善に大きな前進=首脳会談受け官房長官
[東京 10日 ロイター] - 菅義偉官房長官は10日午後の会見で、約2年半ぶりに行われた日中首脳会談について「(戦略的互恵関係の)原点に立ち戻って日中間の経済や様々な関係を新たに改善するための大きな前進があった」と語った。
菅官房長官は「安倍晋三首相自身が会談後に述べた通り、日中両国が戦略的互恵関係の原点に立ち戻って関係を改善するための第一歩として大きな意義があった。また、アジアだけでなく国際社会が期待するなかで行われた。こうした期待に応えるものとして、大いに意義あったと受けとめている」と評価した。
さらに「防衛当局間の海上連絡メカニズムの早期運用開始について、事務的分野で進めていくということも極めて大きな成果だった。戦略的互恵関係を発展させることが合意され、海上連絡メカニズムも進めるということが首脳間で合意できたのは大きな成果だ」と語った。
(石田仁志)
ロイター.co.jp20141110
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0IU0KC20141110
日中首脳会談で「中国の度量示した」…人民日報
 【北京=五十嵐文】11日付の中国共産党機関紙・人民日報は、10日の習近平(シージンピン)国家主席と安倍首相による初の首脳会談に関する論評を掲載し、日本政府による沖縄県・尖閣諸島の国有化などを念頭に、「2012年以来、日本側の誤った言動によって閉ざされていた中日首脳の接触のドアが少し開いた」と強調した。
 論評は「中日関係の『砕氷』(氷を打ち砕く)に一筋の光が見えたことは、国際社会の高い関心を集めた」とし、日中首脳会談の実現を米国などが歓迎したと紹介。会談の実現は「中国の広い度量を示したものだ」とも指摘した。
 日中両政府が首脳会談に先立って発表した4項目の合意を巡っては、「誤った道を歩んだ日本政府が、危険の一歩手前で踏みとどまるという希望を見せたものだ」として、日本側が譲歩したと主張した。その上で、「中日関係が良好な発展の軌道を進むかどうかを世界が注目し、日本が行動で約束を履行するかを観察している」と述べ、日中関係改善には歴史問題などで日本の対応をさらに見守る必要があるとの認識を示した。
2014年11月11日 11時21分Copyright c The Yomiuri Shimbun
http://www.yomiuri.co.jp/world/20141111-OYT1T50061.html
 さてさて、そもそも「結果も成果も何もない会談」である。どうしようもない。よって「会談の結果」報道では「一歩」とか「方向性」というような話しかなくなってしまい、具体的な結果は存在しない。報道でそうなのだから、実際の話し合いはもっとその結果はなかったであろう。トップ会談とはそのようなものだ。
 基本的に方向性を決めるだけで、その方向性をどのようにするか、どのような具体的な結果に結びつけるかは、その後の担当官の役目である。実際に方向性が決まった、少なくとも「改善の方向性」と決まったところで、サンゴをとリンクる船がいなくなるわけでもないし、尖閣諸島の問題が解決するわけでもない。
 もちろん、彼らは「政治家」であるから、「政治的に効果があった」ということをアピールするがそのアピールを見破るのがマスコミの役目である。
 その役目ということでは、習近平の表情が面白い。実際に議長国の余裕も、何もない。逆に会うのが嫌ならば、会わなければよい。それでも合わなければならないような「国内事情」または「日本への弱み」が存在するということに他ならない。首脳会談はそのような表情や、そのような態度、仕草の一つから、その心理をしっかりと分析して、その内容を伝えなければならない。では、中国の国内事情とは何か。要するに経済と雨傘革命に代表される民主化運動による政情不安である。そして、日本への弱みとは、尖閣諸島やサンゴの問題で日本にしっかりと国際社会に出られては困るし、日本企業がすべていなくなってしまえば、当然に、経済的に崩壊するのは中国の方なのである。要するに、政治的にあるいは歴史問題などといっていても、日本に依存しなければならないのは中国であり、「しぶしぶ」合わなければならないということになるのである。それでもギリギリでメンツを保つために、安倍のあいさつを無視するとか国旗を掲げないとか、そのような形になってしまうのである。
 逆に安倍は「冷たくされてもついてゆく」というような「弱い印象」を世界に与えてしまった。「挨拶ができないならば会わない」というようなことで、握手の後席を立てばよかったのである。習近平など、中国人はメンツをつぶされることを最も嫌う。逆に日本人はメンツをつぶされてもなんとも思わない。そのメンツのぶつかり合いが、そのままどうするかが見えてこない。「変な態度をすればメンツをつぶす」「メンツをつぶされれば席を立つ」というような当たり前の話ができないのが、日本の首脳であり閣僚であり、企業の社長である。必要ならば、何回でも来るし、必要ないならば会いもしない。それが中国である。日本の外務省や閣僚は、首相を含めてそのことを全く分かっていないということがあきらかになってしまった。これでは世界に舐められてしまう。
 相手の非礼に対してどうこたえるのか。そもそものその部分が全く見えていないのが最大の問題なのである。
 要するに、中国も日本も得るところがなく、その弱みやかけている部分を世界に広めてしまった。それが、今回の会談の成果である。このようなマイナスの記事などは書きたくないのである。日本の外務省にはもう少ししっかりしてほしいものである。

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