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マスコミ批判に関する一考(315)NHK情報番組で紹介された「イノシシの刺身」に関するネットを中心にした批判の一端と報道者の責任

マスコミ批判に関する一考(315)NHK情報番組で紹介された「イノシシの刺身」に関するネットを中心にした批判の一端と報道者の責任

 今回はNHKの問題である。ネットでも話題になったイノシシの刺身について、NHKの「あさイチ」で西表島の郷土料理として番組の中で紹介したということに関する反響がなかなか大きなものであったという。
  まあ、実際のところ、マスコミ批判の中でも「偏向性」「やらせ」などと違って、この問題は「取材不足」というところに属する問題であり、まあ、あまり批判してもどうかと思うが、しかし、一方で下記記事の中でも批判されているように、「NHKを信用して体調を崩したらどうなのか」ということも心配されるのである。
  さて、イノシシを食べるという習慣は、少なくとも明治維新前、「牡丹」として肉を食べる数少ない動物がイノシシであった。もともとも京都の公家の社会では、「四足」は下品なものとして全く食さなかったのである。そのために、牛などは全く食べなかったため肉として食べるのは、イノシシであった。このほかに、武家では馬を「桜」と称して食べていた。肉の色が赤く、その肉を花の形に盛り付けて「花を食べているので四足の動物を食べているのではない」という建前である。この食べ方は基本的には「鍋」であり、貴族の世界などでは「鍋」を「膳」に出すわけにはいかないのあで、大鍋で煮つけた後に、それをお椀に盛り付けて出すというような出し方であったらしい。もちろん、私が貴族公家の出身ではないので、すべて資料で見たりあるいはその関係の人に聞いた話でしかない。一方、武家や、あるいは猟師などはそのまま鍋から食べていたようだ。
  江戸時代後期には、イノシシは「薬」の一種として使われていた。関西落語の「池田のイノシシ買い」というものなどは、イノシシを性病の薬として紹介している。イノシシの鍋が身体を温めるものとして存在するのかどうかということが最大の問題であることと、他の食材にはないビタミンBが豊富に含まれていることが「薬」として役立っていた根拠であるようだ。
  さて、基本的に「イノシシ」を食べること自体は、昔から日本国内で行われていたもので、現在でも伊豆や奈良などで、私自身牡丹鍋を食べたことがある。しかし、「刺身」というのは、やはり特殊であるのか、あるいは出すにしてもかなり細心の注意が必要であろう。その辺の「注意喚起」をせず、一般の名物料理のような紹介の方法をしていることに非常に違和感があるということになる。

NHK「イノシシの刺身」に批判殺到! 専門家も注意喚起

 9月27日放送の朝の情報番組『あさイチ』(NHK)で、“イノシシの刺身”が紹介され、放送後に「公共放送なのに危険すぎる」と批判が殺到する騒ぎが起きてしまった。
 イノシシ料理といえば鍋が一般的だが、沖縄県西表島の郷土料理として同番組で紹介されたのはイノシシの刺身。このなじみのない食べ方に疑問を抱いた視聴者が続出した。
 番組を見ていた『メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学』(光文社刊)などの著書がある科学ジャーナリストの松永和紀氏は、放送内容にいち早く反応。ツイッターで「イノシシの生食は、肺吸虫症、E型肝炎等のリスクがあります。絶対に生で食べてはいけない」と生で食べる危険性を語り、「イノシシの刺身の許可制度などあるはずもなく、提供しているのがわかれば厚労省のガイドラインに沿って“生はダメ”と指導しているそうです」と主張した。
 番組終了間際、有働由美子アナウンサー(47)が、放送内容に疑問を抱いた視聴者からのFAXを読み上げた後、「西表山を管轄する八重山福祉保健所によりますと、イノシシの生食は、保健所が申請を受けつけたお店でだけ提供ができるとのことです」と説明し、対象外の店では食さないよう視聴者に注意した。
 松永氏はこれにも反応し、「保健所はなにを根拠に許可するの? ウイルスは眼では見えません。一頭ずつ、さまざまなウイルスの検査をして確認している? 寄生虫を目視で全部チェック? 無理です。野生鳥獣の生食は危険です」と再び注意を促していた。
 この話題は多くのネットニュースにも取り上げられ、松永氏のツイートも拡散。「公共放送なのに危なすぎるわ」「牛も豚肉も生肉NGなのに、なんでもっと危なそうなイノシシ紹介したんだろ」「もっと責任もって放送してほしいわ」という非難の声が多数上がっている。今後のNHKの対応に注目したい。

2016年10月01日 15時00分 日刊大衆
https://news.nifty.com/article/entame/showbizd/12205-24840/

 要するにNHKの記者が、「イノシシは牡丹鍋などで食べる」ということ、つまり「食べられる」ということと「刺身」という珍しさで「飛びついた」ということに他ならない。もちろん、背景には、「珍しい食べ物」を視聴者が望んでおり、その内容を伝えたということであろう。
  一方、視聴者の感覚は全く異なる。単純に言えば、NHKが放送しているのだから信用できる。安全に違いないというような感覚であり、NHKの記者の「珍しいものに飛びついた」というような感覚とは全く異なる内容ではないか。
  実際に西表島ではイノシシの刺身を食べさせる店がある。いや、西表島だけではなく、本当に親しい常連客ならば、「裏メニュー」として食べさせるところは少なくない。しかし、問題は「なぜ裏メニューなのか」ということが最大の問題であり、そして、そのような内容がしっかりと検討され裏を取った内容でなければならないのではないか。逆に言えば、それだけの取材をしていないでお「見つけたから」出してしまった問うことに他ならないのではないか。
  ネットの反応は、上記の記事のほかにも「NHKなのに…」というものがほとんどであり、まあ、中には「NHKが陰謀で日本人を殺そうとしている」などというものもあったが、そのよな極端なものやNHKをはじめから敵視している書き込みを除いて、やはり、NHKの取材または報道に関する姿勢そのものを批判するものが少なくない。「公共放送なのに危なすぎるわ」「牛も豚肉も生肉NGなのに、なんでもっと危なそうなイノシシ紹介したんだろ」「もっと責任もって放送してほしいわ」という非難の声<上記より抜粋>というものが多かったのは、上記の記事の通りだ。
  単純に言って、これらの内容に関していえば、「生肉」の危険性などを認識したうえで物事を行わなければならない。もちろん、食中毒の事件が起きたとしても、その食中毒の事件がNHKが起こしたわけではない。しかし、報道によって客が増える、そのことによって「危険部位」の提供が多くなるなどの危険性が予想されるので、その部分をどのように担保するのか、あるいは「そもそも危険なもの」として、その内容をしっかりと調べるのか、そのような「ケア」をすべきではないのか。ということが問題の一点なのである。
  要するに「報道の無責任」という内容がこの中に入ってしまっており、それを政治や、経済ではなく、このような情報番組の取材においても指摘されてしまっているということであるといえるのかもしれない。取材、報道する側はそれをしっかりと認識いて報道を行う責任を感じてほしいものである。

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