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「暴言大統領」といわれたドゥテルテ大統領が日本との首脳会談で見せた姿は本音なのかブラフなのか

「暴言大統領」といわれたドゥテルテ大統領が日本との首脳会談で見せた姿は本音なのかブラフなのか

 フィリピンのドゥテルテ大統領が25日来日し26日に安倍首相と首脳会談を行った。このブログは、あくまでも「ニュース解説」なので、独自に入った情報はあまりこの中には入れないものとしておいて、基本的に、ニュースに沿って行うことにしよう。なお、独自に入った情報に関しては、Facebookなどで告知されている勉強会や講演会のなかで話すことがあると思うが、基本的に公共の電波やネットの中には入れる気はない。まあ、「知っている」ということをにおわせる話をすることはあるが、まあ、あくまでも「サービス」程度で、それ以上の話はしないことが原則である。まあ、ニュース以上のことを知らなくても良いということも少なくないし、中にはしらないほうが良いことも多いのである。
  さて、そこでどんな大統領が来たのかということを考えてみると、まず特徴は「暴言」と「過激」というイメージであろうか。
  基本的にイメージというのは、マスコミなどが勝手に作り上げてしまうことが少なくない。そのために、そのイメージが必ずしも正しいものとは限らないのである。日本においても「安全保障法案」がいつのまにか「戦争法案」になってしまっていて、その報道の不正確さに驚かされることは少なくないのであるが、フィリピンの大統領に関しても同様であろう。
  大きなことは二つ。一つは、「麻薬密売犯人を民間人が殺しても良い」と異様な「射殺許可」であろう。これに従って、麻薬密売犯人野多くは自首することになり、現在フィリピンの刑務所は満員状態になっている。まあ、「犯罪者」であり、なおかついくらやってもダメなのだから、それくらいの過激な手法がなければうまくいかないこともわかるが、近代法治国家において「裁判を受ける権利を奪って射殺」ということと「官憲ではない人でも射殺の許可がある」ということの二つは、さすがにかなり思い切っているといわざるを得ない。まあ、麻薬はんが「つかまっても死なない」ということと「他人を死の淵に追いやっても麻薬の密売をやめない」ということを感挙げれば、無実の人を死の淵に追いやるのと、悪いことをする人を殺すのとどちらが良いのか、ということになる。まあ、日本の場合は「死刑廃止」などといっているのであるから、「無実の人が死ぬ苦しみ」と「悪いことをした人が償う」というのと、で、そのバランスが完全に崩れていることは間違いがない。それを「かなり過激に正しい方向」に向かわせたのがドゥテルテ大統領であると考えれば(一つの解釈であるが)まあ、ある意味で普通であり、そのことがフィリピン国内における支持率に反映しているということになる。
 もうひとつが「南シナ海問題の棚上げ」であろう。南シナ海問題で、スカボロ礁の埋め立てなどにおいて、フィリピンは領海野争いを中国と起こしており、そのうえ、国際仲裁裁判所ではフィリピン側が勝訴している。しかし、その問題を棚上げしてフィリピンと中国の首脳会談を行い、そのうえで、オバマ大統領に対して「アメリカは出て行け」などと暴言を吐くのである。
  その中において、今回の安倍首相との首脳会談は、その二つの特徴がどのように出てくるのかということで、非常に注目されたのである。

南シナ海で緊密連携=米とも協力維持-日比首脳

 安倍晋三首相は26日夕、フィリピンのドゥテルテ大統領と首相官邸で会談した。中国がフィリピンと領有権を争う南シナ海問題について、緊密に連携して対応することで一致した。両首脳は、「法の支配」に基づき、紛争を平和的に解決する重要性を確認。米国を含む3カ国協力の重要性を共有する共同声明も発表した。
 首相は、南シナ海問題について「地域の平和と安定に直結する国際社会全体の関心事項だ」と指摘。先に大統領が訪中したことに触れ、「中国との関係の改善に尽力していることを歓迎する」と伝えた。
 大統領は「南シナ海で紛争があれば、平和裏に解決する価値観を基に、(日本と)緊密に協力する」と表明。「私は日本側に立つつもりだ。法の支配に向かって努力することが大切だ」と強調した。
 先に訪中した際、大統領は中国の主張を退けた仲裁裁判所判決を事実上、棚上げする姿勢を示していた。26日は「判決の範囲外の立場を取ることはできない」と述べ、当事者に対して拘束力を持つとの認識を示した。
 首相は、大統領が先に「決別した」と言及した対米関係について説明を求めた。これに対し、大統領は「米国と外交関係を断ち切るわけではない」と釈明した。
 両首脳は、南シナ海問題の平和的解決や日米、米比同盟の重要性を確認する共同声明に署名した。
 首相は会談で、大統領が力を入れる国内の違法薬物対策について、中毒者の更生を日本政府として支援していく考えを伝えた。
 安全保障分野では、フィリピンの海上対処能力を向上させるため、大型巡視船2隻の供与や、海上自衛隊練習機「TC90」の貸与で合意。大統領の地元ミンダナオ地域の開発計画に関する資金提供も決めた。
 大統領は首相のフィリピン訪問を招請し、首相も快諾した。 

2016年10月26日 23時3分 時事通信社   
http://news.livedoor.com/article/detail/12199519/

フィリピン・米国が来月対話、合同軍事演習の今後を協議

 [マニラ 26日 ロイター] - フィリピンと米国の軍幹部は来月後半に開かれる年次 対話で、両国による合同軍事演習の今後を話し合う。防衛関係筋が26日、明らかにした。
 米ハワイ州ホノルルとフィリピンのマニラで毎年交互に開催されている軍事対話は、諜報活動や人道援助、災害対応、軍事演習などを協議する場となっている。
 フィリピンのドゥテルテ大統領が米国との軍事同盟解消を示唆する発言を繰り返し混迷が深まっているが、フィリピン軍の司令官の中には大統領と意見が異なる者もいる。軍事対話によってフィリピン側の立場が多少明確になるのではないかと期待されている。
 匿名を条件に取材に応じたフィリピン軍の司令官によると「会合は10月24日に予定されていたが、フィリピン側が米国の大統領選挙後の開催を希望し、11月24日に延期された」とし「現段階でドゥテルテ大統領から具体的な指示はなく、どの軍事演習を取り止めるのか、われわれにはまったく分からない」と述べた。
 この軍司令官は、ロレンザーナ国防相が来週の閣議で有用な一部の軍事演習について継続するようドゥテルテ大統領に対する説得を試みる予定だと述べたが、フィリピン側は米国からの支援を受けるに当たって、属国のような扱いをされることがあってはならないと考えているとも指摘した。
 「われわれが求めるのは米国との対等なパートナーシップだ。関係が改善されなければ、フィリピンは米国から距離を置くことになるだろう」と軍幹部は述べた。
 ドゥテルテ大統領は26日、枢要な安全保障条約について改定または破棄するとの考えを改めて示し、軍幹部らが見直し中との立場を維持している軍事演習についても取り止める考えを強調した。

2016年10月27日 2時53分 ロイター   
http://news.livedoor.com/article/detail/12200631/

 まず会談がどのようになったのかを、上の記事からそのまま見てみることにしよう。
  「法の支配」に基づき、紛争を平和的に解決する重要性を確認。米国を含む3カ国協力の重要性を共有する。
  「南シナ海で紛争があれば、平和裏に解決する価値観を基に、(日本と)緊密に協力する」と表明。「私は日本側に立つつもりだ。法の支配に向かって努力することが大切だ」と強調した。
  <上記より2文抜粋>
  さて、この二つの分が示すことは何だろうか。
  一つには「法の支配」ということであろう。つまり、仲裁裁判所の内容をしっかりと吟味し、そのことを中国に守らせるということが重要であるという認識で会うr。つまりは「当面の間中国とフィリピンの間において南シナ海で武力による紛争が起こることはない」という見通しを示したことになる。
  そのうえで、「紛争があれば日本と緊密に協力する」としている、つまり、あくまでも、法の支配ということで「フィリピン側が正義である」としながら、軍事衝突は避ける狙いがある。基本的に、「自衛隊だけで外交を成立させている」日本のやり方に近い方法をとるということになるのではないだろうか。
  さて、当然に「戦争になったらどうするのか」ということが疑問になる。その場合「アメリカに対する暴言」はマイナスに作用することになろう、しかし、実際のところ「オバマ大統領」は、もうすぐいなくなるのであり、そのオバマ政治に対して批判をするということであれば、何らの問題もないということになる。もっと言えば「新しい大統領と仲良くすればよい」のであって「今から媚を売る必要性はない」ということに他ならないのである。そのことを考えれば、基本的には、新アメリカ大統領との関係こそ重要であるということになる。
  では、現在のオバマ大統領をことさら悪く言う必要はない。しかし、実際のところ南シナ海をここまで悪化させながら放置したのはオバマ大統領である。そのように考えればフィリピン国民とすれば、今までアメリカに見捨てられ、そのうえ何か大きな問題があったときに、自分の方に味方しろというのはあまりにも都合が良すぎるということになるのである。
  そのように考えれば「アメリカとは軍事における実質的な連携」が取れており、そのうえで、「政治的には放置したオバマ大統領を非難する」ということができればよい。もちろん、新大統領もフィリピンを無視するようであれば、当然に、中国側に寝返るということになる。
  フィリピンは、実は南シナ海の「蓋」であり、そこを抑えていれば、アメリカは中国のミサイル潜水艦が太平洋に出てくることがなくなるということになる。つまりは、アメリカのミサイル防衛において、最も重要な太平洋の要がフィリピンであるという地理的な内容をわかっていれば、当然にそのような形になるのではないかということになるのである。
  このように見えれば
  フィリピン側は米国からの支援を受けるに当たって、属国のような扱いをされることがあってはならないと考えているとも指摘した。
 「われわれが求めるのは米国との対等なパートナーシップだ。関係が改善されなければ、フィリピンは米国から距離を置くことになるだろう」と軍幹部は述べた。<上記より抜粋>
  ということもうなづけるのである。
  なんとなくドゥテルテ大統領の本音が、このようなニュースの解説でも見えてくるのではないか。まさに、その本音とイメージが全く異なる部分がある。そこをしっかり伝えなければ、真の国際関係は見誤ってしまうということになりかねない。

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