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マスコミ批判に関する一考(328) 合意を守れない韓国を擁護するマスコミたちの「モラルハザード」

マスコミ批判に関する一考(328) 合意を守れない韓国を擁護するマスコミたちの「モラルハザード」
 真に正しい報道とは何であろうか。基本的に昔の日本社会党であっても「是々非々」という単語はあった。まさに、「どんなに親しい相手であっても、また自分が擁護している相手であっても、その人が間違えている場合は厳しく相手を律すること」こそが、本来の「正しさ」である。
  子供に対して「愛のムチ」という言葉がある。間違ったことや曲がったことばかりをしてしまう子供に対して、それを厳しく接することこそ、その子供が一人前になって大人になったとき、親の保護を受けることなく一人前の扱いを受けられるための準備であり、そのために、その内容をいかに厳しく、そして正しく接することができるか、ということこそ、最大の問題なのである。
  もう一ついこう。ドイツの哲学者で教育論者の「ジャン・ジャック・ルソー」がいる。私のブログでは、いつも法律学的、特に、近代方角に関する内容の時に出てくる「社会契約説」の提唱者であるあのルソーだ。そのルソーが、教育論の書物である「エミール」の中で、子供のとって最も不幸な育ち方とは何か、ということを書いている。ルソーはその中で「子供のほしがるものをすべて与え、子供のわがままをすべて受け入れることが、子供にとって最も悪く、そして愛情のない育て方」であるという。単純に、それは子供に「我慢」ということと「自分でそのものを手に入れる手段を考える」という機会を奪っているものであり、同時に、「一人前の扱いをしていない」ということから、もしも親がいなくなって一人になった時の生きて行くすべを親がまったく教えないということになってしまう。として、「教育としては、考える機会・忍耐・生き残りの術」の三つの人間として最も重要なことを学ぶ機会を奪うと同時に、その重要なことを学ぶないうように関して、「その学ぶ内容がなければ一人で生きてゆくことができないばかりか、社会的存在として他社から相手にされなくなってしまう」ということになってしまうのである。
  さて、あえて教育論から書いた。
  今回、おととしに、いわゆる「慰安婦合意」をしたのにかかわらず、韓国の民間団体としているが、少なくともプサンの区が、慰安婦少女像の設置を許可しているということになり、国家が合意した内容を民間団体及び国民、そして地方自治体が「守れない」ということが明らかになった。その対応において、日本の政府が大使を引き上げ、なおかつ、通貨スワップ協議を中断したことは、すでにブログで書いた通りだ。
  しかし、なぜかこの内容に関して、つまり「合意したにも関わらず一方的に韓国国民がその合意を破った」にもかかわらず、韓国側を擁護し、なおかつ日本政府の対応を批判するマスコミがあることに、さすがに信じられない思いで見ているのである。そのことを、書いてみようと思う。
日韓関係「逆風」 改善の流れを止めるな
2017年1月7日
 新年早々、日韓関係がまた険しくなってきた。慰安婦問題での合意について、韓国で否定する動きが広がり、日本側は対抗措置を取った。一年かけて築いた改善の流れを止めてはならない。
 昨年末、韓国の市民団体が釜山市の日本総領事館前の公道に、旧日本軍の慰安婦問題を象徴する新たな少女像を据え付けた。
 ソウルの日本大使館前には既に少女像が設置され、二〇一五年末の日韓合意で、韓国政府は「適切に解決されるよう努力する」と確認したが、像撤去には動かず、今度は釜山にも登場した。
 日本政府は駐韓大使と釜山総領事を一時帰国させる。通貨危機の際にドルなどを融通し合う「通貨スワップ(交換)協定」の協議再開の中断も決めた。在外公館の「安寧と威厳」を守るよう義務付けた、領事関係に関するウィーン条約に抵触すると判断した。
 朴槿恵大統領は政権内の不正が発覚して国会で弾劾訴追され、職務停止中だ。時を合わせるように、国内では朴政権が進めた日韓合意を否定する動きが広がる。黄教安首相が大統領代行を務めるが、釜山での像設置は自治体が判断する事案だとして対応策を示せなかった。外交は機能停止状態だと受け止めざるを得ない。
 日本側は経済協力分野でも強い措置を取ったが、次期大統領選に意欲を見せる野党候補が慰安婦問題や防衛協力の日韓合意について撤回、または再交渉を求めていることをけん制したとみられる。
 慰安婦問題では、一五年末時点での生存者四十六人のうち、七割余の三十四人が日本側の拠出金を受け取る意向を示すなど、合意で決まった救済事業は着実に進んでいる。この事実を韓国側はもっと重く受け止めるよう望む。
 日韓はともに北朝鮮の脅威に直面する。金正恩労働党委員長は新年辞を通じて、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試験発射準備が「最終段階を迎えた」と述べた。日韓に米国を加えた連携の強化がこれまで以上に重要になる。
 ただ、稲田朋美防衛相が年末に靖国神社を参拝したことに韓国が反発し、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の運用など、防衛協力の進展は不透明だ。
 韓国の混迷は政治腐敗をただし、より民主的な体制を生み出すプロセスと言えるが、外交を混乱させぬよう国内政治とは一線を画すべきだ。日本側は繰り返される反日感情など、韓国情勢を注意深く見守る必要がある。
  東京新聞20170107
  http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017010702000157.html
 
 
(社説)韓国との外交 性急な対抗より熟考を
 政府が、駐韓大使と在釜山総領事を一時帰国させると決めた。釜山の総領事館前に慰安婦問題を象徴する少女像が設置されたことへの対抗措置という。
 そのほかにも、緊急時にドルなどを融通しあう日韓通貨スワップの協議の中断や、ハイレベル経済協議の延期、釜山総領事館職員の地元行事への参加見合わせも発表した。
 少女像問題の改善へ向けて、韓国政府は速やかに有効な対応策に着手すべきである。日本政府が善処を求める意思表示をするのも当然だ。
 しかし、ここまで性急で広範な対抗措置に走るのは冷静さを欠いている。過剰な反発はむしろ関係悪化の悪循環を招くだろう。日本政府はもっと適切な外交措置を熟考すべきである。
 日韓政府間ではこれまでも、歴史認識問題のために関係全体が滞る事態に陥った。
 だからこそ、歴史などの政治の問題と、経済や文化など他の分野の協力とは切り離して考えるべきだ――。そう訴えてきたのは、当の日本政府である。
 少女像問題をきっかけに経済協議や人的交流も凍結するというのでは、自らの主張と行動が反対になる。今後の対韓交渉で説得力を失うものだ。
 韓国はいま、朴槿恵(パククネ)大統領の進退で揺れている。日韓の応酬が続けば、次期大統領選にも影を落とす。これまで慰安婦問題に関心を示さなかった候補予定者らも対日強硬姿勢をとることが予想され、少女像問題の解決はさらに遠のく恐れがある。
 日韓関係が再び、暗いトンネルに入りかねない局面である。ここは両政府が大局観に立ち、隣国関係を対立の繰り返しではなく、互恵へと深化させる価値を国内外に説くべき時だ。
 日本政府と同様に、韓国政府側の責任は重い。一昨年の日韓合意では、ソウルの日本大使館前にある少女像の扱いについて、韓国政府が「適切に解決されるよう努力する」ことが盛り込まれた。
 日本政府は、少女像が在外公館の安寧や威厳の維持を定めたウィーン条約に抵触するとして撤去を求めてきた。努力目標とはいえ、韓国側は合意の文言を尊重しなくてはならない。
 日韓合意は、元慰安婦らの心の傷をいかに癒やせるかを双方が考え、知恵を出し合った結果であり、いまの両政府の関係を発展させる出発点でもある。
 この合意を侵食するような行動は双方が慎むべきだ。
 両政府は合意の精神を着実に実践し、両国民の理解を深めるよう心を砕いてもらいたい。
  20170107朝日新聞
  http://www.asahi.com/articles/DA3S12736091.html?ref=editorial_backnumber
 
 
  さて、日本の対応に間違いはない。ちなみにこの文章を読んで反論する人もいると思うので、あえて書いておくが、日本は韓国に対して親の立場でもなければ教育者でもない。そのために、別に、愛情をもって日本政府が韓国政府に接する必要もなければ、韓国国民が成長してくれなくても一向に困らないということになる。あえて「愛のムチ」や「教育論」を書いたのは、日ごろ各マスコミの中において、韓国擁護を行うところが多い。その「擁護者」としての立場を見て、一応「教育者」になぞらえたに過ぎない。つまり「愛のムチ」とか「エミール」は、少なくとも日本政府ではなく、擁護者としての新聞社に対して言っている言葉であると思っていただきたい。今日の文章に限って言うならば東京新聞と朝日新聞ということになろうか。
  さて、まぜ前提としてここに書かなければならないが、今日の記事は双方ともに「社説」である。何回も書いたように、新聞社やマスコミであるからといって、個人の意見を書いてはいけないというものではない。意志や表現の自由は当然に保障されてしかるべきであり、新聞社という「法人」もその「個人的な意思」を表明しても良いことになっている。しかし、報道の記事の中にそれを入れ込むとよくないので、あえて、「個人的な意見の表明の場」として「社説」を掲載することになっている。よって、「社説」そのものが「偏向」していようがそのことについて批判するつもりはない。しかし、そのことが「論理的なことを逸脱している」場合や「他の内容と矛盾する」場合、および「社会的に悪影響を及ぼす」場合は別である。また、その個人的な意見だからといって反論をしてはいけないというものではないこともない。
  「韓国の混迷は政治腐敗をただし、より民主的な体制を生み出すプロセスと言えるが、外交を混乱させぬよう国内政治とは一線を画すべきだ。日本側は繰り返される反日感情など、韓国情勢を注意深く見守る必要がある。」<東京新聞社説より抜粋>
  「日韓合意は、元慰安婦らの心の傷をいかに癒やせるかを双方が考え、知恵を出し合った結果であり、いまの両政府の関係を発展させる出発点でもある。
 この合意を侵食するような行動は双方が慎むべきだ。
 両政府は合意の精神を着実に実践し、両国民の理解を深めるよう心を砕いてもらいたい。」<朝日新聞社説より抜粋>
  さすがに双方の新聞ともに、「韓国の慰安婦像を設置するのは当然」などというような結論にはしていない。しかし「国内政治とは一線を画す」と書いたところで、実際に、慰安婦増を設置するの派「合意の違反」であり、当然にそのことを国内政治とは関係がない。国内政治を書くのであれば、朴槿恵と崔順実の事件が書かれるべきであり、また、そのことは、「韓国国内の問題」であって、日本の国民が判断するような内容ではない。つまり、何も韓国の国内の不正事件や韓国政治の腐敗をここに取り上げる必要はないのである。単純に言えば「前提」になるものではない。
  もっと言えば、朝日新聞だ。「この合意を侵食するような行動は双方が慎むべきだ」などと書いても、基本的に「相手の不正(合意を破ったという不法行為)を指摘しない」ということでは意味がない。当然に「愛のムチ」的に、韓国の不正をしっかりと書かなければならない。なぜか「双方が」となっているところに大きな問題がある。なぜ合意を破られた方が、慎まなければならいのか、そのことがよくわからない。喧嘩両成敗とは全く違う状況であるのに、何を主張しているのであろうか。
  まさにそのようなこともわからずに「日本の対応」を批判すること自体に非常に大きな問題があるのである。
  これが日本のマスコミであり、論理性が完全に否定されている。このような批判をしていて、「子供が約束を守らなくなった」場合にどのようにするのか。「韓国の真似をしている」として、金だけもらって、合意を守らない人をこの二つの新聞社は怒れないし、指導もできないのであろう。

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コメント

全く同意です。中日新聞と朝日新聞がこのような社説を書いているのは一種の流れですね。
それにしても保守系の政治団体で「日韓合意破棄」を主張しているのがいますが、何か現政権を反対しか主張しない左翼政党及び団体と同列にしか見えないんです。
とある団体は5日に自民党前で、もう一つは12日に外務省前で街宣抗議していましたが参加者も少なく無駄に近い感じがします。現実に即した案が示されていない。
私は現政権を支持し日韓合意も支持していますが、以前はこの二団体も支持してましたでも今は逆です。
左翼系団体も堕ちたと言われますが一部の保守系団体も同様では。全く現実を考えていない主張をしているからかな。

投稿: やすいしと | 2017年1月16日 (月) 22時20分

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