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アメリカのシリア空爆と米中首脳会談における習近平の敗北は日本にとって戦争の危機であるということ

アメリカのシリア空爆と米中首脳会談における習近平の敗北は日本にとって戦争の危機であるということ
 先週、米中首脳会談が行われた。これは会談が行われる前から全世界的な注目の的であったと思う。米中の現在抱えている問題は非常に大きい。一つには貿易不均衡という経済問題である。他の問題を先にあげる人も少なくないと思うし、日本ならば尖閣諸島を先にあげるべきという人もいるであろうが、米中となった瞬間に、トランプ大統領がもともとが経済人であることなどから、まずは貿易不均衡の問題が非常に大きな課題となるであろうと予想される。
  その次に北朝鮮の核問題。アメリカの視点で考えれば、アメリカ本土が射程に入る核ミサイルが開発されるかどうか、その開発そのものを抑止することができたかどうかということは、非常に大きな関心事であるといえる。アメリカは、建国以来アメリカ本土が「戦場」となったことのない国である。基本的に9・11のテロが最も大きな戦争であるといっても過言ではない人々の中において、日々の生活の中で核の恐怖を感じながら生活しなければならないというのは、彼らアメリカ国民にとっては耐えられないことであろう。
  そして、その次になって初めて南シナ海と東シナ海のことということになる。そのうえで、貿易不均衡と北朝鮮の核開発に関しては、基本的には、現在のトランプ大統領の前のオバマ大統領において、中国に対する弱腰外交が、そのような結果をもたらしたというようなことになっているのではないか。それがトランプ政権の最大の民主党に対する攻撃点であり、なおかつ、主張できるアピールっポイントということができる。
  さて、この「オバマ大統領の弱腰外交」ということで、世界的に「取り返しのつかない問題」になっているのは、このほかにも「シリア」「クリミア半島(ウクライナ)」そして「イラン(イスラム教シーア派)」ということになる。
  さて、今回の米中首脳会談において、中国の習近平主席は自信満々であったに違いない。一つは様子見であるということが言えると思うが、もうひとつの観点から考えれば、国家の経済成長率以上に軍事費を増強し、なおかつ、太平洋に向けた空母の建造をいそがせている。そのうえで、ミサイルを多く作っていれば、当然い「少なくと南シナ海における局地的軍事力の優位性」は確保していることになるのであるから、その軍事力を背景に、3トランプ大統領とも交渉に当たればよいということを考えていたに違いない。
  ましてや、オバマ大統領という、前の政権ではあっても国家の元首がさまざまに約束していることである。そのことを立てにとって優位に交渉を進める気であったに違いないのである。
  しかし、そのことが大きく狂ったということになるのではないか。
 
「米国は正義のために戦う」 シリア攻撃めぐりトランプ大統領
【AFP=時事】(更新)ドナルド・トランプ米大統領は6日、シリアに対するミサイル攻撃を受けて記者会見し、「米国は正義のために戦う」と宣言するとともに、「すべての文明国」はシリア内戦を終結させるため尽力するべきだと述べた。
 トランプ氏は、中国の習近平国家主席と首脳会談を行っている米フロリダ州ウエストパームビーチのリゾート施設「マーアーラゴ」からテレビ中継で演説し、「シリアの独裁者バッシャール・アサドは4日、罪なき市民に対し、致死性の神経罪を用いた恐ろしい化学兵器攻撃を行った」と非難した。
 続けて「今夜、私はすべての文明国家に対して、米国と共にシリアにおけるこのような殺りくと流血の終結、あらゆる種類のテロリズムの根絶に取り組むよう呼び掛ける」と表明。「われわれは、米国が正義のために戦う限り、最後には平和と調和が勝利すると信じる」と語った。
 
【翻訳編集】AFPBB News 20170406
http://www.afpbb.com/articles/-/3124278
中国、米の攻撃に直接批判なし 政治解決を呼び掛け
 【北京共同】中国外務省の華春瑩副報道局長は7日の定例記者会見で、米軍によるシリアへのミサイル攻撃について「(関係各国は)冷静さと抑制した対応を維持し、情勢をさらに緊張させないよう求める」と述べた。直接的な対米批判を避けた。
 華氏はシリアで猛毒のサリンとみられる化学兵器が使用されたとみられる空爆については「厳しく非難する」と述べ、真相解明に向けて国連機関による独立した調査が必要だとの考えを示した。
 華氏はシリア問題を巡り「中国は一貫して政治解決を訴えてきた」と主張し、関係各国にさらなる努力を呼び掛けた。
 
共同通信 47NEWS 20170407
https://this.kiji.is/222999660453265413
 「シリアでは子供が殺されている」「子供が殺されているならば仕方がない」
  これが、米中首脳会談の夕食中にかわされた会話であるという。トランプ大統領からすれば、「無抵抗な子供が被害にあった。それも卑劣な化学兵器によってそのようになった」ということを意味している。しかし、中国から考えれば、いくつかの誤算がある。
  一つは、日本のリベラリストもテレビなどで表明していたが「トランプはビジネスマンだから口先だけで、アメリカなどは張子の虎と同じである」という、実行力泣き軍事力という点であろう。このことは、少なくとも59発という巡航ミサイルによって、簡単に否定されることになる。アメリカからすれば、巡航ミサイルの攻撃というのは非常にやりやすい。というのは、基本的には、通常兵器であり、なおかつ人的被害は基本的には存在しない状態であるということが言える。つまりは、言葉は悪いが「最も気楽な攻撃」であろう。これに対して、その攻撃を受けるかもしれない中国にしてみれば「巡航ミサイル」というレーダーにおいて最も見つけづらいミサイルが、一か所、つまり、空港一つに対して59月も落とされたということになる。一つには、南シナ海の環礁埋め立て地や、天津や三亜などの局所的な基地に対して、それだけの攻撃力を持った攻撃を行うことができるということを意味する。
  そのうえ、今まで中国こそ、軍備を示し、威嚇行為だけをしていたのに対して、アメリカは実際に攻撃を行った。この「実行力」問うことでも大きく差をつけられたことになる。そして、何よりも「子供が死んだ」ということである。つまり、ウイグルや南シナ海において、例えば漁船に子供が乗っていれば、または、東シナ海においても、子供や民間人の犠牲があった場合は、アメリカはミサイル攻撃を行うということを示唆しているのである、中国のように「人権意識のない国」においては、非常に恐ろしいところであり、最も痛いところを突かれたということに他ならない。
  そのうえ、そのとっさの判断において習近平は、トランプ大統領に対して「子供が死んだならば仕方がない」と「(関係各国は)冷静さと抑制した対応を維持し、情勢をさらに緊張させないよう求める」<上記より抜粋>というような、直接的ではないにせよ批判をしたのとは全く異なる対応をせざるを得なくなった。つまり、中国はシリアのアサド政権を支援しているロシアと、違う選択肢をせざるを得なくなったということになる。このことは、戦略的には、中国とロシアの孤立化を図るトランプ大統領において、最も大きな「定石」であり、後々に、大きな石となって出てくることになるのではないかと考えられるのである。
  そのうえ、その交渉の真っ最中にカールビンソンの北上である。中国としては、上海や三亜、大連など、重要軍港において、その射程範囲内に「北朝鮮のため」という名目で、巡航ミサイルを積んだ軍艦が多数沿岸を通過することになるのである。完全に、習近平の交渉における敗北である。
  さて、この敗北が徐々に大きな状況になり、8月の北大河会議や10月の全人代に影響をするのではないかと考えられる。その情報を入れているが、立った59発のミサイルで、トランプはロシアとシーア派と中国を一気に抑え込んだといえる。
  さて、中国がこれを打破するためには、トランプ同様に「実行行為」しかない。その場合、当然に「空母艦隊の運用」または「ミサイル攻撃」ということになり、そのためには、どこか攻撃を仕掛ける場所が必要になる。当面、フィリピンか、あるいは日本であろう。戦略がんのある人は、「習近平の外交的失点を補てんするための実行攻撃」の的にならないように、今こそ、国土防衛をしっかりしなければならない。幸い北朝鮮に備えるということで、ある程度は防衛に傾注することができるのであるから、そのことをしっかりと考えるべきではないか。
  たまにはそのような戦略がんも必要である。

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