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米中首脳会談によって中国が北朝鮮攻撃を容認したという事実とそのことによって変わった東アジアのパワーバランス

米中首脳会談によって中国が北朝鮮攻撃を容認したという事実とそのことによって変わった東アジアのパワーバランス
 今年4月に行われた米中首脳会談、トランプ大統領と習近平国家主席による会談は、様々な波紋を投げかけている。実際に、この首脳会談と、その首脳会談の晩餐会の間に行われたシリアに対するアメリカの巡航ミサイルによる攻撃は、元来、気の小さいコンプレックスの塊である習近平の恐怖心をあおるのに十分であったということになる。このことは、アメリカが「中国に足して威圧した」のと同時に「北朝鮮の金正恩政権に対して圧力を間接的にかけた」ということになる。
  基本的に、アメリカは「対話」による北朝鮮との公称を行っていない。実際に、その対話を行っているのは習近平の中国であり、アメリカは米韓軍事演習を行い、そこに空母部隊や特殊部隊などを送り込んでいる。もちろん、米韓軍事演習は実戦を想定した軍事演習であり、そこに、ある程度の攻撃部隊を置くことは当然のことなのであるが、しかし、それ以前にシリアに対するミサイル攻撃を行っていることなどから類推して、さまざまな憶測が流れていることは間違いがない。
  さて、その米朝間の話などは、あまり気にしていない。先日もブログで書いたが、基本的に、アメリカは戦をしかけるときには、間違いなく勝てるということを計算しての話になるであろうし、一方で、北朝鮮が行う場合は、ある程度追い詰められてということになるから、継続的な内容になるものではないと思われる。
  さて、しかし、もう一つ大きな流れがある。それは、この一件で見える「米中関係」であろう。今回の件で、中国は「アメリカが北朝鮮を攻撃しても限定的であれば軍事介入を行わない」ということを発表している。もちろん、その内容に関して言えば、かなりさまざまなことが起きると思われるのであるが、しかし、基本的な部分として「中国が北朝鮮を見捨ててアメリカと組した」ということは、非常に大きなことなのではないかと思うのである。
中国軍、北朝鮮を仮想敵として警戒=中朝国境に最新兵器配備―台湾メディア
 2017年4月21日、RFI中国語版サイトは、中国が北朝鮮を昨年から仮想敵としていると報じた。
 台湾の通信社、中央通訊社は著名軍事評論家として知られる平可夫(ピン・コフ)氏のコメントを掲載した。同氏によると、中国軍は2016年から北朝鮮を仮想敵とみなしているという。北朝鮮の核ミサイルは中国の東北地方、河北地方を射程に収めており、中国に対しても脅威だ。
 中国軍は北朝鮮に対する警戒、対空攻撃態勢を強化している。2016年には北朝鮮に近い吉林省延辺朝鮮族自治州延吉市にJ10戦闘機を配備した。また内モンゴル自治区呼倫貝爾市の基地にはH6爆撃機が配備された。最新鋭兵器によって北朝鮮に対する攻撃力を確保した格好だ。(翻訳・編集/増田聡太郎)
2017年04月23日 20時50分 Record China
https://news.nifty.com/article/world/china/12181-175991/
中国爆撃機、「高度な警戒態勢」に 北朝鮮の有事を想定
 ワシントン(CNN) 地上攻撃や巡航ミサイル発射能力を備えた中国の爆撃機が「高度な警戒態勢」に入っていることが21日までに分かった。米国防当局者が明らかにした。中国軍が北朝鮮の有事に備えて対応を準備している証しだとしている。
 この当局者によると、当該の爆撃機が高度の警戒態勢を整えたのは19日。加えて異常な数の中国軍機が集結し、集中的な整備点検を行って即応態勢を整えている様子も米国が確認した。
 北朝鮮によるミサイル実験などを受けて朝鮮半島の緊張が高まる中、中国軍の動向には「有事に備えた反応時間の短縮」を図る狙いがあると米当局者は分析。この有事には、武力衝突の可能性も含まれる。
 北朝鮮の国営メディアは20日、北朝鮮が先制攻撃を仕掛ければ、米国と韓国は「一瞬のうちに全滅する」と威嚇した。
 中国は以前から、北朝鮮の政情不安の可能性に対して神経をとがらせていた。
 複数の米政府高官は20日、トランプ政権の対北朝鮮戦略では現在、中国が焦点になっていると指摘し、「中国が北朝鮮軍に圧力をかけたり、北朝鮮指導部を屈服させるとは誰も思っていない。しかし同戦略では、ほかの何よりも政治的解決策を見つけ出せる存在として中国に目を向けている」と語った。
 当局者はこの戦略について、過去の米国の対北朝鮮政策を検証した結果に基づくと説明する。これまでの交渉はすべて失敗に終わる一方で、「中国が金政権に対して最大限の影響力を行使したことはない」と分析。北朝鮮は経済貿易の推定85%を中国に依存していることから、北朝鮮問題を解決するためには中国の関与が不可欠だと判断したとしている。
CNN.co.jp 20170421
http://www.cnn.co.jp/world/35100167.html
 さて、まず上記の記事から気になるところを見てみよう。
  中国軍は2016年から北朝鮮を仮想敵とみなしているという。北朝鮮の核ミサイルは中国の東北地方、河北地方を射程に収めており、中国に対しても脅威だ。<上記より抜粋>
  さて、まずこの文章であるが、2016年から中国がすでに北朝鮮を「警戒」しているというのは、ある意味で知っていたが「仮想敵国」としているとは、さすがに書き過ぎではないかと考えてしまう。はっきり言って、「仮想的」というところと「石油や石炭の融通貿易」を行っており、また、「仮想的」に対してトランプ大統領や、国連は「影響力の行使」を主張していたということになる。
  このように考えた場合、基本的には「2016年から」という部分を、現在の習近平の政策に合わせて「創作」したと考える方がよい。つまり「中国はトランプに言われたからではなく、それ以前から北朝鮮を仮想敵国と思っていた」ということを表現しただけのことであり、地齋に2016年に、韓国と仲良くいながらも北朝鮮との石炭や世紀湯の貿易を行い、最近までそのことを継続していたことは明らかなのである。
  では、なぜこのようなことを発表しなければならなかったのか。つまり、「北朝鮮を助けない」ということ、つまり「軍事介入しない」ということを正当化しなければならず、また、トランプから言われるより以前に、そのことに気づいていたとしなければ、中国国内でメンツが立たないのである。
  では具体的には何をしているのであろうか。
  当該の爆撃機が高度の警戒態勢を整えたのは19日。加えて異常な数の中国軍機が集結し、集中的な整備点検を行って即応態勢を整えている様子も米国が確認した。<上記より抜粋>
  つまり、高硬度爆撃機で、北朝鮮を攻撃する準備があるという。しかし、これも2016年から準備しているのであれば、今までにニュースになっているはずであり、そのようになっていないということは、「にわかに行った」ということにすぎない。つまり、慌ててトランプの威光に沿うようにしたということになるのである。
  要するに、米中首脳会談において「北朝鮮と中国の連携」という「共産党のつながり」を断ち切ったということになる。当然に「東アジアにおけるパワーバランスが大きく変わるということになる」のは明らかである。
  ではそれがいつ実行されるのか。
  実際は、米朝戦争が起きても、その後、その支配権や信託統治権を争って、再度米中戦争が起きる可能性がある。また、アメリカに従って北朝鮮を見捨てた習近平に対イて、東北三省などが反乱を起こす可能性もある。そのように考えれば、当然に、今後のアジアのパワーバランスの「再編成のきっかけ」となったことは間違いないが、それが落ち着くのはまだまだ先のようである。

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