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マスコミ批判に関する一考(347) 週刊誌の特ダネ競争という不毛な「戦争」と独自の価値観

マスコミ批判に関する一考(347) 週刊誌の特ダネ競争という不毛な「戦争」と独自の価値観
 たまには週刊誌の話をしよう。
  週刊誌というのは、毎日毎日出している新聞紙と異なり、週に一回しか出さない媒体である。そのために、週刊誌というのは、その一週間で話題になったことを深く掘り下げたり、あるいや新聞やテレビでは行わなないような話題を取り上げ、そして、ある程度面白おかしく書くということが宿命づけられているものである。そのために、毎日の報道の使命のような、というか毎日起きている事実を確実に送付しなければならないというような使命感はなく、その代わり、常に通常の報道とは異なった角度で物事を見なければならないというような状況になっているのである。
  その意味において、週刊誌は「必ずしも平等」であるとは考えられないし、また「必ずしも公平」であるとも考えられない。まあ、逆に言えば、「多少偏っているようなスタンスであっても、そのスタンスによって売り上げが伸びるならばそれでよい」としている媒体であり、ある程度の誇大表現や、ある程度の飛ばし気味の内容に関しては、読者も織り込み済みであり、ある程度読者の方もその辺を面白がっているような部分がある。極論で言えば、完全な嘘または事実ではない内容でなければ、ある程度許されるということになる。
  それだけに週刊誌は嫌がられることが少なくない。週刊誌記者はそれだけ、通常では拾えないネタを持たなければならないし、またそのネタを持つことは、ネタ元をしっかりとつかんでいなければならないので、その意味におて、人付き合いなども重要ということになる。もちろん、その関係を深めるための内容も少なくなく、なかなか大変なのではないか。
  しかし、常にそのような関係が有効に作用するものではない。週刊誌といえども様々な媒体があり、競合関係も少なくない、その意味において「特ダネ」をとる競争は過熱してしまうことが少なくないのである。ある意味で、皇室報道や芸能報道なども見ているこちら側が不快に思えるようなものも少なくない。
  その週刊誌でも固いと思われているのが週刊文春と週刊新潮である。その二つの週刊誌の間で特ダネを取った取られたと、いった内容が書かれているのである。
「潔く非を認めないのは驚きだ」週刊新潮が批判
 「週刊新潮」が、発売前の同誌の中づり広告を「週刊文春」に不正に入手され、スクープを盗み見されたと報じた問題で、文芸春秋(東京)は18日、「そうした事実は断じてない」とする新谷しんたに学・週刊文春編集長の見解を公表した。不正入手や記事の書き換えを否定し、「情報収集の過程で他メディアの動向をつかむことはしばしばある」と説明したが、出版取次会社「トーハン」(同)が中づり広告を文芸春秋の営業担当者に貸したと認めていることなどには言及しなかった。
 一方、週刊新潮編集部は同日、コメントを出し、「潔く非を認めないのは驚きだ」と批判。「(広告の入手は)正当な情報収集に当たらず、アンフェアな取材姿勢を反省しようとしないのは残念だ」とした。
2017年05月18日 18時48分 読売新聞
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12213-20170518-50098/
トーハンが謝罪 「週刊新潮」中づり広告問題
 発売前の「週刊新潮」の中づり広告を「週刊文春」が入手していた問題で、出版取次大手のトーハンが2017年5月19日、「当社が文藝春秋様に貸し渡したことは不適切な取り扱いであり(略)」などとして、公式サイト上で謝罪文を公表した。
 新潮社に対しては、「取引者間の誠実義務に欠けていたこと」を認め、既に「お詫び」をしたという。今後も調査を継続し、内部統制・管理体制の一層の強化、整備に努めるとしている。
2017年05月20日 17時13分 J-CASTニュース
https://news.nifty.com/article/entame/etc/12144-298483/
 さて、特ダネをとるには、ある特ダネの内側の方にしっかりとしたネタ元を持っていなければならない。しかし、その内側のネタ元も、自分から話に来てくれる人などは少なく、こちらからある程度水を向けて話を聞かなければ話してくれない。
  そもそも、情報という者は、ある程度知っている人により深い情報が入ってくるものであり、まったく知識がなかったり、あるいは、興味がなかったりというようなものであれば、その情報は入ってこない。そしてその情報が入ってこないということは、そのまま、興味のない記者ばかりがいるとか、不勉強である問うことになりかねないのである。人間という者は興味を示した相手に物を話すのであり、興味を示していない人には、初めから話すことをあきらめてしまう。そのために、情報は全く入らないのだ。
  その意味において「なんに興味を持ったらよいのか」ということがわからなければ、なかなかネタは扱えないのである。
  その意味において、文春は仲刷り広告御事前に見せてもらっていたという。出版取次大手のトーハンが2017年5月19日、「当社が文藝春秋様に貸し渡したことは不適切な取り扱いであり(略)」などとして、公式サイト上で謝罪文を公表した。<上記より抜粋>
  つまり、「ずるをして特ダネをとっていた」ということになる。
  さて、その特ダネの取り方は良いのか悪いのか。自由競争のネタ砦は良くないのかもしれないが、逆に、特ダネを読みたいだけの人であれば、別にどうでも良いのではないか。一方、逆に取次が漏らした程度得負けてしまうようなネタならばやらなければよい。
  要するに、「ネタの当て方」「取材力」「掘り下げ方」という三つの要素があるとして(本当はもっと他の要素もあるのだが)その中の「当て方」が漏れていたということにすぎない。その意味において、何の話にもならないのである。
  不正入手や記事の書き換えを否定し、「情報収集の過程で他メディアの動向をつかむことはしばしばある」と説明したが、出版取次会社「トーハン」(同)が中づり広告を文芸春秋の営業担当者に貸したと認めていることなどには言及しなかった。<上記より抜粋>
  ということになる
  もっとひどい言い方をすれば、「トーハンという会社に対して取材をした」といわれてしまえばそれまでであり、まあ不毛な争いということにしかならない。
  この「不毛な争い」は、単純に言えば、「雑誌記者の間でしか通用しない論理を報道した」ということでしかなく、読者にとっては「どちらでもよいこと」にしか感じられていないのではないか。逆にそのような読者であるから、取材側も手w抜いたり偏向報道を普通にいてしまうのであるが、一方、業界の論理を出したところでそれは誰も面白くないということになるのである。
  今後もこのような話はたくさんあるし、報道されないだけで結構少なくない。しかし、協定を組んで同じ報道ばかりをされるということの方がもっと大きな問題ではないのか。そのように考えるのである。どちらの意味も含めて、健全な報道を行うべきであると考える。

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