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シリアを切り離したアメリカの決断と「米ロ新世界秩序」を迎える段階での中東の混沌

シリアを切り離したアメリカの決断と「米ロ新世界秩序」を迎える段階での中東の混沌
 先週末は、本当にさまざまなニュースがあった。
  一方、日本はいまだに「森友:加計」などといっている。世界は動いているのに、いつまで政治を停滞させているのかという気がしてならない。はっきり言って、これほど日本の政治家とマスコミの連中がダメな人だとは思わなかった。このブログを皆さんが読んでいるこ露派、24日・25日の閉会中審議の内容で大騒ぎをしているということになるが、実際に、閉会中にやるならば党首討論を行って、与党側から二重国籍問題をやるべきであろう。蓮舫議員も「国籍法の改正」を主張し始めたのであるからちょうどよいのではないか。
  まあ、そんな馬鹿な話ばかりをしている日本の国会からは離れて、世界の醸成に目を向けてみたい。
  先週末驚きの発表があった。一つは、ロシアやクルド人が主張していた「IS最高指導者アブバクル・バグダディ」の死亡説を、アメリカのマティス国防長官が否定したのである。これは、単純に、現在の中東情勢とISとの戦いの状況に大きく作用するというような状況になってくるということになる。もしもバグダディが生存しているということになれば、当然に、一時的にモスルが陥落しても、その後復活する可能性があるし、また、ISの求心力が衰えないということを意味する。もちろん、バグダディが死んだとしても、その後それ以上の指導者が出てくれば、大きな問題になるのであるから同じであるということになるのであるが、実際に、「継続」か「新規」か、そして、その場合の混乱があるのか、それとも継続的に席ア的なテロが発生するのかということは大きな違いであるということになる。
  勿論、日本では「テロ」というような形になってしまうのであるが、実際はそれだけではなく「イラク北部」「シリア」「クルド人自治区予定地」などの醸成が大きく変わる。単純に、そこを中心にした反キリスト教・反欧州支持層、あるいはそのようなことに関係なく、石油利権に飛びついた人々などにおいて、さまざまな状況が変わってくるということになるのである。
  さてそれでは「何がどう変わるのか」そして「なにがかわらないのか」、そしてそこから「何が見えてくるのか」ということを考えてみたい。
マティス米国防長官、IS最高指導者の死亡説を否定
【AFP=時事】死亡説が出ているイスラム過激派組織「イスラム国」の最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者について、米国のジェームズ・マティス国防長官は21日、記者団に対し、まだ生存していると思うと述べた。
 この数か月間、バグダディ容疑者が死んだという根強い未確認情報が飛び交っている。在英のNGO「シリア人権監視団」は先週、シリアのデリゾール県にいるISの幹部レベルからの情報として、バグダディ容疑者は死亡したと述べた。
 ロシア軍は6月半ば、5月に実施したシリアへの空爆でバグダディ容疑者が死亡した可能性について確認を試みていると発表していた。
 米政府はバグダディ容疑者に2500万ドル(約28億円)の懸賞金をかけている。同容疑者は表立った行動を避け、イラクとシリアのISの拠点を定期的に移動しているとされる。
 
【翻訳編集】AFPBB News 20170722
http://www.afpbb.com/articles/-/3136651
米国、シリア反体制派への武器支援停止
 (CNN) 米特殊作戦軍のレイモンド・トーマス司令官(大将)は21日、シリア内戦に触れ、トランプ政権がアサド政権打倒の武装闘争に加わる反体制派に対して秘密裏に実施してきた米中央情報局(CIA)による武器提供などの支援を打ち切ったことを明らかにした。
 米コロラド州アスペンで開かれた安全保障や軍事問題に関する討論会で述べた。同司令官は、反体制派に対する軍事支援の停止の決定はアサド政権を支えるロシアへの譲歩ではないと主張。
 「武器支援の本質の評価、今後も続行する実行可能性の評価に基づくと考えている」とし、支援停止は「非常に厳しい決定だった」と述べた。
 反体制派への軍事支援はオバマ前政権時代に始まっていた。アスペンでの討論会にはオバマ政権下のブレナンCIA前長官も参加していたが、支援の詳細には触れなかった。その上でCNNの取材に、反体制派に対する米国の支援は必要との考えを示した。
CNN.co.jp 20170721
https://www.cnn.co.jp/world/35104619.html
 もう一つのニュースが強烈である。
  「米国、シリア反体制派への武器支援停止」というニュースである。これにはさすがに驚いた。シリアは、現在「アサド政権(シーア派)」「自由シリア軍(スンニ派)」と「IS」という勢力がある。このほかにクルド人とヌスラ戦線などのテロ集団が存在するという感じである。大きく分ければ、アサド政権の圧政と独裁に対して、スンニ派の自由シリア軍がアメリカの介入で抵抗していた。
  しかし、昨年秋あたりからロシアが積極的に支援し、そのロシアの動きにフランスなどが同調するというような状況になり、自由シリア軍ンは、その根拠地であるアレッポが陥落していた状況である。実際に、自由シリア軍は、基本的に「アメリカ軍の支援がなければ滅びてしまう」ほどの弱小であった。その時に今回アメリカがこのような決断をするというのは「支援しても勝ち目がない」かあるいは「アサド政権側と話し合いを行った」かどちらかであろう。
  そのような選択肢の中から「司令官は、反体制派に対する軍事支援の停止の決定はアサド政権を支えるロシアへの譲歩ではないと主張。」<上記より抜粋>というような勘繰りが出てくることになる。
  勿論、バクダディが死んでいれば、シリア内のIS勢力も少なくなっているということがあげられ、その中においてアメリカのトランプ政権とロシアのプーチン政権が何r化あの形で手を握ったということも考えられないでもない。しかし、バグダディが生きているという情報の下で、シリアの局面において、アメリカが手を引くというのは、いったいどういうことであろうか。
  単純に言えば、「極東はアメリカが仕切るから、地中海はロシアが仕切ってよい」というような地政学的なディールが出来上がっているというような見方もできるし、また、一方では「イランや北朝鮮など、戦場を広げすぎるのを嫌った」というような状況で「支援しても勝ち目のない自由シリア軍を切り離した」というような感覚もある。いずれにしても、「バグダディ生存説」と「自由シリア軍の切り離し」そのうえで「アメリカとロシア」という関係を見てゆけば、さまざまな仮説が上がり、現在の時点でその内容を確定することはできないのである。
  一つ言えることは、これ等の中に「中国の影」がない、つまり、世界戦略の中から中国の習近平が意識的に外されているということが言えるのではないか。あるいは、別なところで出てくるのであろうか。いずれにせよ大きな世界秩序の中でこの話が出てきて、新たな局面を駐豪が迎えるということだけは確かなようである。

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