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【2017総選挙の争点】 経済政策についての展望

【2017総選挙の争点】 経済政策についての展望
 次の日曜日10月22日に、総選挙がある。私のブログでは、終始、選挙は政策で選ぶべしということを伝えている。しかし、それでいて政策に関して何も言わないのは問題があるのではないか。ということをいつも思っているので、本日から金曜日まで、主要政策四項目について、私なりの考えを見てみようと思う。いつも野党に対しては厳しい意見をしているが、それだからといって必ずしも自民党や公明党に対して手放しで支持しているわけではない。
  ちなみに「安倍政治を終わらせる」などの言葉は、全て「政策ではない」ということをしっかりと認識していただきたい。本来そのように言うならば「安倍政権のやってきたこのような政策を中止し、このように変革する」というような言い方になるはずであるが、残念ながら、そのような理性的なことを言うこともなければ、「終わらせる」とした後にどのようになるのかが示されたこともない。はっきり言ってこれらは「讒謗」でしかなく、「政策」ではないのである。
  そこで、今回は、どの政策を考えたらよいかということを考えてみたいと思う。
  初回の今日は、「経済政策」に関して考えてみる。
  まず大前提として、「政府は経済の主役ではない」ということを認識しなければならない。あくまでも経済の主役は民間が行うものでしかい。日本は中国のような「統制経済」ではないので、政府が経済に下院世することは、為替以外には直接的ない関与をしない。つまり、日本における「経済政策」は、「許認可」「税制」「補助金・助成金」の三つに限られるということになる。あとは「政府」ではなく「日銀」によって「公定歩合などの金利政策」と「市場資金流通」などが行われるものであり、株価などは「それらの政策の総合的判断と民間の『気』によって得られた結果」ということになる。
  つまり、「景況感が伝わってこない」というようなことを報道している人もいるが、実際のところは、「企業までは来ているがそれが給与に反映されていない」ということに他ならないのである。
  では、その前提の上で各党の経済政策を見てみよう。
経済政策
◎自民党
消費増税に伴う増収分の使途を変更。2020年度までに、3─5歳児すべての幼稚園・保育園の費用を無償化。「人づくり革命」へ2兆円規模の政策パッケージ策定。
◎希望の党
消費増税は凍結。大企業への内部留保課税を検討。ベーシックインカム導入も。日銀の緩和策は当面維持する一方、円滑な出口戦略を政府・日銀一体となって模索する。
◎公明党
消費増税に伴う増収分の使途を変更。2019年までに、すべての0─5歳児を対象とした幼児教育の無償化を実現する。給付型奨学金、授業料減免枠の拡充を目指す。
◎共産党
消費増税は中止。大企業や富裕層優遇の税制を抜本改革。幼児教育・保育の無償化と高校授業料の完全無償化。待機児童問題では30万人分の認可保育所の増設も。
◎立憲民主党
アベノミクスの成果は上がらず。将来的な国民負担の議論は必要だが、直ちに消費税率10%にはできない。児童手当・高校授業料無償化とともに所得制限を廃止する。
◎日本維新の会
消費増税は凍結。国会議員の定数・報酬の3割削減などの改革で財源捻出。幼児教育の完全無償化、大学授業料の無償化を掲げる。高齢者の学び支援に「クーポン」も。
◎社民党
消費増税には反対。税制や歳出面での改革などを通じて財源確保。年金、医療、介護の立て直しとともに子育て支援も充実。時間当たりの最低賃金1500円を目指す。
◎日本のこころ
消費税マイレージ制度(消費税を積み立てて将来還付する仕組み。還付率は所得や消費金額などで決まる)の導入を掲げる。消費意欲の喚起と安心の社会保障を目指す。
ニュースウィーク20171010
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/10/post-8624.php
 ニュースウィーク日本語版から、各党の政策の一覧を出した。
  「消費税」に関しては自民党と公明党と日本のこころが増税派、残りが増税反対ということになる。しかし、この中で希望の党と立憲民主党に関しては、2012年の野田政権の時に増税を決議した人々であり、共産党や維新の会のそれとは少々事情が異なるということになる。
  もともと、今回の増税に関しては野田首相の時に2013年に8%、2018年に10%としたものを、安倍政権になって先延ばししたものである。現在なぜその話が出ているのかよくわからないが、基本的には2012年の財政計画と、それに従った経済成長が遂げられているかということが重要になるのであり、同時に、その「停止条件」は、「リーマンショッククラスの経済停滞」ということになっている。そのように考えた場合に、リーマンショッククラスの経済停滞が存在し無いし、また景気も株価が2万円を超える状況になり、当然に消費税は「野田首相の決定に従って」上げなければならない。
  日本の場合は選挙で政権が変わっても、それは革命などが起きたのとは異なるので、政策の継続性ということを考えなければならないのではないか。そのように考えた場合に、安倍政権五年間で、けいざいせいちょうがなされたばあいは「消費税上げる」ことが義務付けられており、そのことを提案した野田とその可決に賛同した議員が連帯して責任を負うべきであると考える。
  そのうえで、「その後の経済成長」をどのようにするかということであろう。
  自民党は「人づくり」公明党は「育児無償化と学業無償化」、希望の党は「ベーシックインカム」つまり、「永遠のばらまき」であり、共産党は「富裕層増税」と「育児無償化」、立憲民主は「所得制限敗死の学業無償化」、維新は「議員定数削減」、社民は「最低賃金1500円」こころは「消費意欲の喚起」となっている。
  さて、この中でおかしいのが希望の党といえる。「永遠のバラマキ」をしながら「財源である消費税は否定」ということで、財源無き人気取り政策ということになっており、他のところも「消費税なし」ということは「財源」をしっかりとて維持しなければならないにもかかわらず、それが提示できていない。これでは経済政策がおかしな話になる。
  基本的に「共産主義」の人々は、「金は平民から没収するもの」というようなことを考えていることから、現在「消費税増税なし」といえども、まったくそのようにならなかったことは民主党政権時の状況で明らかであり、そのことは野田首相が消費税増税をしたことでも明らかなとおりである。嘘つきを二度信用するというのは。基本的には日本人の性格に会うものではない。その批判を逃れるためには、しっかりした財源論が必要であり、その財源論のない経済政策は「行われない」「国民をだますための餌」ということにしかならないのである。
  さて、私は生活者のイメージから消費税増税はあまりうれしいとは思っていない。しかし、同時に「論理性のない政治」はあまりよろしいことをうまない。つまり、野田政権の時に掲げた財政計画を明らかにし、そのうえで、その時の判断の間違いを指摘する以外には、論理性がないということになる。それ以外になると、「消費税を増税した時の経済政策」を考えるべきであり、その考えの「財源」がしっかりとできているかということ、そしてもう一つは、ここで話している財政政策が、他の政策と連動しているか問うことが大きな問題いなるのではないか。

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