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サウジアラビアの核開発報道に見る中東における「IS騒動」から「スンニ派とシーア派の対立」の「一難去ってまた一難」と「日本の核武装論」

サウジアラビアの核開発報道に見る中東における「IS騒動」から「スンニ派とシーア派の対立」の「一難去ってまた一難」と「日本の核武装論」
 サウジアラビアのあたりがかなりもめている。ニュースの記事に入れてい無いが、前にブログで、サウジアラビアの記事を書いたことがある。「サウジアラビアでIS系と思われるテロが発生という中東での危機増大」(http://udaxyz.cocolog-nifty.com/udaxyz/2017/10/is-ccf7.html)10月11日の記事である。この記事は、ISのテロがサウジアラビアの宮殿の内部にまで入ってきたということを示した記事で、その内容はサウジアラビアの国内の不安定さと、それに伴ったサウジアラビアの内部の問題を書いたものである。
  実際に、サウジアラビアは、シーア派の首魁であるイランとの間で、かなり大きな問題を持っている。というよりは、シーア派がさまざまなことをやってその勢力を伸長しようとし、スンニ派を駆逐している姿が見て取れる。
  単純にISは、スンニ派である。そのスンニ派がスンニ派のテロリストと戦うという楮になっている。その構造は、「ISはコーランの解釈ができていないので、本物のスンニ派・ムスリムではない」ということになり、その傭兵軍団の使用の方法に関しても、問題視していたのである。しかし、そこにシリアのアサド政権(シーア派)が絡むことによって、「スンニ派」「IS」「シーア派」という対立が出てくることになる。その中で「イスラム少数派総テロリスト化」が始まることになり、その中でイエメンのフーシ派がシーア派のイランの支援を得て、サウジアラビアとの間で、国境の侵犯といえば何でもないことのように見えるかもしれないが、実際に、国境を越えて戦争が始まっているということになる。
  これまでサウジアラビアは、サウジアラビア国内の部族連合によって、それを防いできたがサルマン国王になってから、その部族連合が機能しなくなってきてしまっており、皇太子派と反皇太子派が分裂して、国内においても権力闘争が出てくることになってしまっているのである。反皇太子派は、まさに「外患誘致」で、シーア派やISなどのテロリストを引き入れて泥沼の戦いをしているという感じになっているのである。
  その中で、サウジアラビアの選択肢は「核開発」となったのである。
サウジアラビアがウラン濃縮開始で中東に嵐の予感
<欧米との核合意で手足を縛られているライバルのイランはどう出る? 中東唯一の核保有国として睨みをきかせてきたイスラエルは?>
 サウジアラビアが核開発の意向を示したことで、中東情勢はさらに緊迫の度を増しそうだ。
 サウジアラビアの政府高官は10月30日、核開発計画の一環として、ウラン濃縮に着手する意向を明らかにした。核兵器の開発につながりかねないこの動きにより、中東ではさらに緊張が高まるだろう。
 サウジアラビアで原子力政策を統括するハーシム・ビン・アブドラ・ヤマニは、原油埋蔵量で世界2位を誇る同国が核開発を推進する狙いについて、「自給自足」を目指すためだと説明した。経済を多様化し、石油依存から脱却しようとする、サウジアラビアの大きな社会・経済変革の一環だという。
 ヤマニは、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで開催されたエネルギー関連の会議で、サウジアラビアによる核開発の目標は「平和利用目的の原子力の導入」だと語った。
 しかし原子炉は、核兵器の材料になるレベルまでウランの濃縮度を高めるためにも使用できる。また、サウジの宿敵であるイランは、アメリカなど6カ国々との核合意により核兵器開発を禁止され手足を縛られている。
 そのため一部のアナリストは、サウジアラビアが原子力を手にすることにより、地域のバランスが崩れるのではないかと懸念する。
 サウジアラビアの核開発について、アメリカは今のところ公式な立場を明らかにしていないが、サウジアラビアはアメリカにとって重要な同盟国。アメリカ政府がサウジアラビア政府の方針を支持するなら、サウジアラビアとイランの間の緊張関係がさらに高まる可能性がある。
 唯一の核保有国イスラエルはどう出るか
 ドナルド・トランプ米大統領はイランに対して敵対的で、核合意の遵守状態を疑って再交渉を迫ってきた。
 「サウジアラビアの核開発をアメリカが支持すれば、現在のイランとの核合意を脅かす材料がさらに増えることになる」と、ハワード・ベーカー・センターの研究員、ハリソン・エーキンズは本誌の取材に対して述べた。
 一方、ランド研究所の安全保障アナリスト、アマンダ・カドレクは、サウジアラビアが核武装する恐れは現実にあるが、具体的な懸念を抱くにはまだ早すぎるとみる。
 「サウジアラビアの(核兵器開発に関する)意図や能力について、現時点で結論を出すのは時期尚早だ」と、カドレクは指摘した。
 ペルシャ湾岸地域の国々のうち、現時点で核開発を実行に移しているのはアラブ首長国連邦(UAE)だけ。UAE初の原発は、2018年に稼働する見込みだ。
 サウジアラビアは、まずは2基の原子炉を建設する計画であり、2018年末までに、建設に向けた契約を結ぶと、ヤマニは10月30日の会議で明らかにした。報道によれば、サウジアラビアは応札の可能性がある韓国、中国、フランス、ロシア、日本、アメリカの企業と接触を持ったという。
 中東地域で核兵器を保有しているのは、イスラエルだけ。現在の勢力バランスを維持してこられたのは、核兵器の力が大きい。
(翻訳:ガリレオ)
クリスティーナ・メイザ
ニューズウィーク日本版 20171109
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/11/post-8810.php
 さて、このサウジアラビアの選択肢の中には伏線がある。何度もここには書いているが、オバマ大統領による対イラン核合意である。つまり、現在のように、サウジアラビアとイラン、スンニ派とシーア派が対立している中で、アメリカの大統領が、それまで敵対していたイランに対して経済制裁をやめ、その代わりに核の平和利用を認めるというものであった。もちろんその約束通りになっていればいいが、残念ながら、フーシ派によるイラン支援の国境侵犯は相変わらず強くなっているどころか、イエメンからサウジアラビアの首都に対してっミサイル攻撃が行われるなど、かなりひっ迫した状況になっている。
  そして、そのイランにおいて「ミサイルの実験」それも、こともあろうか「火星12号」つまり北朝鮮の製造のミサイルがイランで発射実験をされるということになる。射程7000キロメートルのイランのミサイルがイランで実験されたということは、当然に、海路または中国を通した陸路で運ばれたということになる。このルート、よく見ればわかるように「一帯一路」による北朝鮮ミサイルの搬入が北朝鮮からイランに対して行われているということになるのであるから、その内容は穏やかではない。
  そのミサイルに対抗する政策をしなければ、サウジアラビアは「やられっぱなし」になってしまうどころか、オバマの認めた核によって「核の脅威」にさらされることになる。まさに、今の日本と同じ状況になっているのである。そして、北朝鮮の場合は、北朝鮮が勝手に(一部ドイツやロシアなどがやっているが)やったのに対して、サウジアラビアとイランの場合は、アメリカの大統領が公認で行っているので、始末が悪いのである。
  そのためにイスラエルのネタニヤフ首相と、サウジアラビアのサルマン国王は連携して「アメリカの主張に反対して」核開発を始めたということになる。
  さてこの論理が通るのであれば、日本も北朝鮮に退行して核開発を行うことができる問うことになる。さてこのサウジアラビアの混乱は、そのような日本の核武装論だけでなく世界の石油事情などにも含めて、かなり注目しなければならないが、なぜか日本はそのことはほとんど報道しない。先にこれらを知ることが非常に重要なはずなのだが。

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