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イランとイスラエルによる「第五次中東戦争」の本当の恐怖とその対角線上にある「怪我の功名」

イランとイスラエルによる「第五次中東戦争」の本当の恐怖とその対角線上にある「怪我の功名」
 中東戦争とは、ユダヤ人国家イスラエルと周辺アラブ国家間の戦争。1948年から1973年までに大規模な戦争が4度起こり、それぞれ第一次~第四次に分類される戦争のことである。この戦争によって、現在もパレスチナ難民が少なくなく、またゴラン高原などに国連の停戦監視団が出ている。日本の自衛隊も国連軍PKFとして派遣されているはずである。まあ、派遣に関しては、曖昧なので、出来れば自分で調べてほしい。
  アメリカ・イギリス・フランスがイスラエルに、ソ連がアラブ側に対し支援や武器を供給していたことから、代理戦争の側面も含む。ただしイデオロギーより中東地域の利権や武器売買などの経済的な動機が重きを占めていた。そのため初期にイスラエルに支援や武器供給したイギリス・フランスは第3次中東戦争以降石油政策などからアラブ側に回り、さらに中国やイラン革命後のイランが武器供給や軍事支援においてアラブ側に入り込むなど、大国や周辺諸国の思惑の入り混じる戦争でもある。
  さて、この「中東戦争」は73年に収まっていて、1993年、アメリカ合衆国大統領に中東和平を重視した民主党のビル・クリントンが就任すると、前年にイスラエル首相となったイツハク・ラビンとともに、アラブ各国への根回しをしながら和平交渉に乗り出した。9月、PLOとイスラエルが相互承認した上でパレスチナの暫定自治協定に調印し、ヨルダン川西岸とガザ地区はパレスチナ・アラブ人の自治を承認した。この中東和平によって、1994年7月、ラビンはパレスチナの国際法上の領主ヨルダンとの戦争状態終結を宣言し、10月に平和条約を結び、その直前にラビンはアラファトとともにノーベル平和賞を受賞したのである。
  しかし、現在「イランとイスラエル」で再度戦争が起きるとされている。これは、アメリカのイラン核合意の破棄によるところが大きいのであるが、イランは、ミサイル工芸を行いこれに対して、イスラエル側がほうっくを準備しているという状態なのである。
イスラエル:対イラン、緊張高まる 首相「一線を越えた」
 【カイロ篠田航一】イスラエルのネタニヤフ首相は10日、シリア領内からイスラエル占領地を攻撃したとされるイランに対し「レッドライン(越えてはならない一線)を越えた」と非難した。イスラエルによる報復攻撃は「相応の対応」と正当化した。トランプ米政権のイラン核合意離脱表明をきっかけに、イスラエルとイランの緊張が高まっており、本格的な軍事衝突への懸念が出ている。
 イスラエル軍などによると、シリア領内のイラン革命防衛隊が10日未明、イスラエル占領地ゴラン高原に約20発のミサイルを撃ち込んだ。シリアからイスラエルの実効支配地域に攻撃を加えたのは初めてとみられる。
 一方、イスラエルは10日に行った報復攻撃で、シリア国内にあるイランの軍事施設を空爆。在英の民間組織「シリア人権観測所」によると、少なくとも23人が死亡した。ロイター通信は2011年のシリア内戦開始以来、イスラエルによるシリア国内での最大級の攻撃と伝えた。
 軍事衝突以外にも懸念されるのが、中東の「核開発ドミノ」だ。15年にイランと主要6カ国(米英仏独中露)が結んだ核合意は、核兵器製造につながるウラン濃縮活動などを制限する内容で、核開発競争の歯止めとなってきたからだ。
 だが、イランの反米強硬派の最高指導者ハメネイ師は9日、「(英仏独が)イランの国益を保証しなければ、核合意に残ることはできない。3カ国も米国に従うかもしれない」と欧州諸国への不信感を述べ、イランの将来的な核合意離脱を示唆した。
 これに対し、中東各地でイランと覇権争いを繰り広げるサウジアラビアのジュベイル外相は9日、米CNNのインタビューで「イランが核能力を得るなら、わが国も同じことをする」と明言した。
 サウジとイスラエルは現在、米国と連携して「イラン封じ込め」を目指している。イランが今後核開発を検討し始めた場合、緊張が激化する恐れがある。
毎日新聞 20180510
https://mainichi.jp/articles/20180511/k00/00e/030/233000c
イランがゴラン高原にロケット弾発射 イスラエル入植地
 イスラエル軍は10日未明、シリア・ゴラン高原にあるイスラエル入植地にイラン革命防衛隊がロケット弾20発を撃ち込んだと発表した。一部は撃墜したという。この攻撃による死者は出なかった。
 イスラエルは今週に入り、この地域でイラン軍による「異常な行動」が認められたとしていた。
 この攻撃を受け、ゴラン高原に駐屯しているイスラエル軍は厳戒態勢を敷き、市民には避難するよう求めた。
 イスラエル国防軍(IDF)は声明で、この事件を「非常に深刻に受け止め、引き続きあらゆるシナリオに備える」としている。
 軍のヨナタン・コンリカス報道官は、イスラエルは報復攻撃を行ったと述べたが、詳細は明かさなかった。
 シリアの国営シリア・アラブ通信(サナ通信)は、イスラエルからのミサイルを防空システムによって撃墜したと伝えている。
 シリアでは8日にも、イスラエルが首都ダマスカス南部にある軍事拠点を空爆したと報じられた。
 サナ通信によると、ダマスカス南部のキスワ地区で、シリア軍の防空部隊がイスラエルのミサイル2基を打ち落とした。爆発によって、市民2人が死亡したという。
しかし、英国拠点のNGO「シリア人権監視団」は、標的は軍の倉庫だったと指摘。親アサド政権の戦闘員15人が死亡したと伝えている。
 イスラエルは一連の情報についてコメントしていない。ただし、イスラエル政府は、シリアにおいてイランが軍力を「強化」しようとするのを断固として阻止すると強調している。
 イランはシリアと同盟関係にあり、兵士数百人を駐屯させている。
 さらに、イランが訓練し、武器と資金を提供する戦闘員が、シリア軍と共に戦っている。こうした戦闘員の大半はレバノンのイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」のほか、イラク、アフガニスタン、イエメンなどから集められている。
(英語記事 Iranian forces 'fire rockets' at Golan)
BBC News 2018年5月10日
https://www.bbc.com/japanese/44063836
 イスラエル軍は10日未明、シリア・ゴラン高原にあるイスラエル入植地にイラン革命防衛隊がロケット弾20発を撃ち込んだと発表した。一部は撃墜したという。<上記より抜粋>
  イスラエルのネタニヤフ首相は10日、シリア領内からイスラエル占領地を攻撃したとされるイランに対し「レッドライン(越えてはならない一線)を越えた」と非難した。イスラエルによる報復攻撃は「相応の対応」と正当化した。<上記より抜粋>
  さてこの二つのこと、そして今までのイランとイスラエルの敵対的な感覚から見れば、当然に、このままで終わるはずがないというのは、誰にでも予想できる。そもそもイランは現在の、ロウハニ・ハメネイ体制の前、アフマディネジャド大統領の時代に、イスラエルに向けたミサイルの配置と核兵器の開発に着手している。そもそもの経済制裁はその時に強化されているものであり、アフマディネジャドが変わったことによって、協調外交派のオバマ大統領が核合意を行ったのだ。
  しかし、ロウハニ・ハメネイは、うまくその内容を行い、北朝鮮から核搭載可能のミサイルである火星14号を発射実験し、そのうえで、核は平和利用であるとして開発を継続したのである。このように考えた場合、「ミサイルと核弾頭の組み合わせ」は簡単にできるものと考えられ、遠心分離機と少々の施設で、論理的にはできてしまうとになる。
  ユダヤ人関係者の多いトランプ大統領周辺は、これに対して「ミサイル開発などを禁止していないイランの核合意は実効性がない」として、これを今年5月9日に破棄してしまったのである。もちろん、ロシア・中国・フランス・イギリス・ドイツは、これを継続しているが、このまま戦争になれば、核合意どころではなくなってしまう。当然にこの五か国の核合意堅持が第五次中東戦争を思いとどまらせるはずであったが、今回はそれが収まらなかったということになる。
  さて、今戦争の問題は「原油価格の高騰」である。このことはイランという油田地点が戦争になるのであるから、安全な貿易が望めない。当然に日本は、サウジなど中東にエネルギーを頼っていることから、かなりの痛手になる。
  一方「功名」は、「インド洋に進出している中国がの進出が止まる」ということになる。特に、イランの隣のパキスタンがこれに巻き込まれるようなことになれば、中国は当然に、パキスタンを中心にしたホルムズ海峡の支配を狙っているにもかかわらず、イランがそれを破壊することになるので、かなり大きな問題になる。同時に、その和平に日本が貢献すれば、インド洋における権利が中国から一気に日本に代わることになるのである。
  もちろんそれだけの情報、人脈、外交交渉力が必要である。それが、出来るかどうか、安倍政権だけではなく、この次の政権がそれを採用できるかが大きな日本の分岐点の一つになるのではないか。

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