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インドカシミール地方におけるインドパキスタン対立と大国の影

インドカシミール地方におけるインドパキスタン対立と大国の影
 インドとパキスタンが中が悪いということは、以前から有名であった。そもそもこの双方の対立は、イスラム教が拡大した西暦700年代にまでさかのぼる。アラビア半島で発症したイスラム教は、初代カリフ、アブー・バクルの時代に、経済的な都合も含めて拡大主義が出てくる。この時に、アラビア半島唐インド洋航路を使ってイスラム船団がインドに対して不況という名の宗教戦争を行っているのである。インドは当時からヒンズー教または仏教というような「多神教」の国であり、そのヒンズーの中においてカーストがあり、その中に対して、イスラム教は遠慮なく入ってきたのである。
  イスラム教のコーランの中には「多神教を改めさせ世」というものがある。子尾教えがアブー・バクル、そして二代目カリフであるウマル一世の間に、多神教であった古代ペルシャ王国を併呑するくらいまでの内容に成長したのである。そのペルシャ王国の財政と技術力を借って、多神教であるインドに入ったのが、中東とインドの対立の初めであるとされる。
  さて、この宗教の違いというのは、そのまま近現代にまで影響する。インドは、東インド会社によって、イギリスの植民地になる。そのイギリスが、第二次世界大戦、日本で言うところの大東亜戦争の結果、イギリスが勝利を収めたものの疲弊することになり、インドの植民地支配が困難になった。そしてイギリスの植民地が終わるにあたり、多数派のヒンズー教と少数派のイスラム教徒の対立が激化することになる。そして1947年6月に、ヒンズー教の多いインドと、イスラム教の多いパキスタンとに分割することになる。
  ヒンドゥー教徒地域のイスラム教徒はイスラム教徒地域へ、逆にイスラム教徒地域のヒンドゥー教徒(およびパンジャーブではシク教徒)はヒンドゥー教徒地域へ、それぞれ強制的な移動・流入による難民化を余儀なくされた。
  この難民化は、巨大なスラムを生むことと同時に、中間にある多くの藩国家(封建領主)賀どちらに行くかということを迷わせ、そしてその内容の選択を迫ることからインドとパキスタンの戦争が発生するのである。
軍機撃墜、空爆…印パ、核保有国同士の報復合戦
 【ニューデリー松井聡】パキスタン軍は27日、インドとの係争地カシミール地方の実効支配線を越えてパキスタン領空内に侵入してきたインド軍機2機を撃墜したと発表した。撃墜に先立ち、同地方のインド支配地域で空爆を実施したとも主張した。インド軍が26日にパキスタン北東部を空爆したことへの対抗措置とみられる。核保有国同士の報復合戦に発展しており、緊張が高まっている。
 パキスタンのカーン首相は27日、テレビ演説し「状況がエスカレートすれば、私や(インドの)モディ首相にも制御できなくなる」と述べ、モディ氏に対して事態収束に向けた対話を呼びかけた。
 パキスタン外務省は27日の空爆について、「自衛の能力や意思を示すため」と説明。「事態をエスカレートさせる意図はない」としたうえで、人的被害を回避し非軍事目標を攻撃したと主張した。
 パキスタン軍報道官によると、空爆後、インド軍機2機がパキスタン領空内に侵入したため撃墜し、1機はパキスタン側、もう1機はインド側に墜落したという。パキスタンはインド軍パイロット1人を拘束した。
 一方、インド外務省の報道官は27日、パキスタン軍機が軍事施設攻撃のためにインド側に侵入したものの、インド軍が阻止したと説明。パキスタン軍機1機を撃墜、インド軍のミグ21戦闘機も墜落し、パイロット1人が行方不明になったとしている。
 インドメディアによると、緊張の高まりを受け、インドは27日、ジャム・カシミール州やパンジャブ州など国境近くの8空港を閉鎖。パキスタンも複数の空港を閉鎖した。
 米国のポンペオ国務長官は声明で、26日のインドによるパキスタン領内での空爆後、印パ両外相と協議し、双方に自制を促したことを明らかにした。
 緊張のきっかけは、今月14日にインドの治安部隊員40人が死亡したイスラム過激派ジェイシモハメドによる自爆テロ。インドは26日、パキスタンにあるとされる同組織の拠点を空爆した。インド側は「空爆によりテロリスト300人が死亡した」と主張するが、パキスタンは組織の拠点があったこと自体を否定、死傷者もないと主張していた。
毎日新聞 20190227
https://mainichi.jp/articles/20190227/k00/00m/030/252000c
インドとパキスタンが砲撃戦、7人死亡 係争地カシミール地方
【3月3日 AFP】インドとパキスタンが領有権をめぐって激しく争うカシミール(Kashmir)地方で2日、両国軍が砲撃を交わし、少なくとも7人が死亡した。両国間の対立が急激に高まっている。
 24時間のうちに、パキスタン側では兵士2人、民間人2人が死亡。インド側では、迫撃砲弾が民家を直撃し、女性1人とその子ども2人が死亡したという。
 AFP記者によると、カシミール地方では、村人たちが簡易的な掩蔽壕(えんぺいごう)で身を寄せ合っているほか、警察は不要不急の外出を控えるよう命じている。2日までの1週間に両国の境界付近で死亡した民間人は少なくとも12人になった。
 パキスタンは先月27日に撃墜したインド軍戦闘機のパイロット、アビナンダン・バルタマン(Abhinandan Varthaman)中佐を「友好の意思表示」として解放し、1日夜にインド側に引き渡した。
 緊張緩和への期待が高まったが、解放前のバルタマン中佐がパキスタン軍を称賛し、インドのメディアを批判する内容の動画が公開され、インドでは激しい非難の声が上がっていた。
 
2019年3月3日 11:25 (c)AFP/Abhaya
http://www.afpbb.com/articles/-/3213920
 インドとパキスタンの戦争は第三次戦争まで行われる、1971年にその戦争が行われた後、インドが核不拡散条約に加盟せず、核兵器を保有、その後パキスタンも同様に核兵器を保有する。もちろん国連などはそのインドとパキスタンに非難声明を出すが、条約を批准するかしないかということに関しては各主権国家の自由であることから、核不拡散条約そのものの加盟を強制することはできない。そのことから、インドとパキスタンは現在も核保有国になる。
  しかし両国が核保有国となったことから、戦争そのものが抑制されるようになった、皮肉なことに、核兵器が通常戦争の抑止力になるということを、インドとパキスタンは実態として証明したのである。
  それでもなお紛争が続いているのがカシミール地方だ。
  今回もそのカシミール地方から発生する。カシミールの帰属をめぐっては、インド・パキスタン・中国の三国の対立が大きくあった。しかし、ここを解決するためもありまた一対一路の実現ということもあって、中国はパキスタンとの代打で「全天候型同盟」と、お互いの状況が悪化しても同盟関係は継続するという蜜月時代にあった。このことに従ってパキスタン南岸のグワダール港などでは、中国が50万人規模の移民を考えるなど、軍事要塞化、チャイナタウン化を模索していたのである。しかし、昨年のマレーシアマハティール首相の当選と、それに従った「中国の債務の罠の暴露」によって、インド周辺のモルジブやスリランカなども中国から徐々に離れるような政治変動が発生し、そしてパキスタンの国内においても中国を排除する動きが出てきていた。
  当然に三国間において微妙な力関係を保っていたカシミール地方もその問題の中に入り、そして、その中でパキスタンによるインド軍40人が死亡する自爆テロが発生したのだ。
  今月14日にインドの治安部隊員40人が死亡したイスラム過激派ジェイシモハメドによる自爆テロ。インドは26日、パキスタンにあるとされる同組織の拠点を空爆した。インド側は「空爆によりテロリスト300人が死亡した」と主張するが、パキスタンは組織の拠点があったこと自体を否定、死傷者もないと主張していた。<上記より抜粋>
  つまり、カシミールの内容において、パキスタンのテロ組織が攻撃を行い、インド国軍がこれに報復攻撃をしたのである。そして二回目に行ったときにインドの戦闘機をパキスタンが撃墜するというようになった。
  そして3月3日には砲撃戦が発生するといるようになっている。
  さて、このまま核戦争になることはないと思うが、一方で、このまま中途半端に紛争を中断してもうまくゆくとは思えない。つまり、根本的な解決はまずはない。そこにアメリカと中国が介入し、そのために様々な軋轢が生まれるということになる。
  さて、できればこのような時に日本が指導的な立場になることが最も良いのである。軍隊のない国が、このような時に平和的な解決ということが最も良い。しかし、一方で日本の外交力はそこまで高くはないことも事実だ。そこで、アメリカや中国に依存する形になってしまっているのである。しかし、宗教と領土そして、カシミール地方から生み出される様々な経済効果などを考えれば、特に水資源と塩(岩塩)資源のことがあれば、なかなかうまくゆくとは限らない。そのことを勉強したうえで、しっかりと日本の存在感を示すべきではないのか。アメリカや中国にばかりやらせることはないのではないか。

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